かねてから熱望していたスペインでのプレーを決めた香川。そんなサムライの挑戦を地元ファンも期待しているようだ。

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 日本代表MFの香川真司の加入がスペインの2部クラブに“春”をもたらしている。

 今月9日にスペイン2部のサラゴサと2年契約を締結した香川には、地元紙『Heraldo』が、「サラゴサにとってパブロ・アイマール以来のビッグネームとなる彼の獲得は、単にサッカーの才能やクオリティーを見込んでのものではない」と綴ったようにピッチ内外での活躍が期待されている。

 そして、ビジネス面での効果も期待したサラゴサの目論見はさっそく的中し、確かな数字となって跳ね返ってきているようだ。スペインの全国紙『Marca』は、現時点での年間チケット購入者が、昨シーズンよりも1週間早く2万5000人を超えたと報じている。

 同紙によれば、この売り上げ数は2部では断トツで、1部と比較しても多数のクラブを上回るものだという。今後の香川の活躍次第では、サラゴサにとって記録的なセールになることが見込まれているようだ。

 現地時間8月13日に行なわれた本拠地ラ・ロマレーダでの入団発表には、大勢の地元ファンが駆けつけるなど、香川への期待値は日増しに高まりを見せている。

 同日に行なわれた会見に香川と同席したクラブのスポーツディレクターを務めるラロ・アランテギ氏は、「全てを超越した契約だ」と香川獲得を喜んだ。コメントを地元メディア『El Desmarque』が伝えている。

「カガワとの交渉は、そのネームバリューやこれまでのキャリアから決して簡単ではなかった。ただ、こうして、世界的な知名度があり、実績も十分で、あらゆるコミットメントが期待できるプレーヤーである彼と契約ができたことを嬉しく思う。ピッチ内だけでなく、あらゆる面でインパクトを残してくれることを期待している」

 大きなプレッシャーを背負うことになった香川は、周囲の期待に応え、サラゴサを7年ぶりの1部昇格に導く“救世主”となれるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部