【サブカル日韓】48グループのおかげ? 宮脇咲良ら日本人メンバーが韓国で愛されるワケ

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国民的アイドルグループAKB48を生み出した秋元康と、韓国Mnetの人気オーディションプログラム『PRODUCE』シリーズ。日韓を代表するアイドルのプロフェッショナルがタッグを組んだ“前代未聞のオーディション番組”、『PRODUCE 48』から誕生したガールズグループがIZ*ONEだ。

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IZ*ONE は9人の韓国人メンバーと、48グループ出身の3人の日本人メンバーという12人組の“日韓合同アイドルグループ”なのだが、その人気は韓国、日本を問わず凄まじい。

去る4月にリリースした最新アルバム『HEART*IZ』は、初週売り上げ13万枚を達成して“TWICE超え”の新記録を達成。日本でもこれまで『好きと言わせたい』『Buenos Aires』と2枚のシングルをリリースしているが、いずれも売り上げは20万枚を超える好成績で、早くもオリコンチャートの上位常連アーティストとして知られている。

まさに人気絶頂といえるIZ*ONEだが、日本のアイドルファンとして気になるのは3人の日本人メンバーの立ち位置だろう。彼女たちは韓国という新たなステージで、どのような活躍を繰り広げているのだろうか。

好きなアイドル1位! レギュラー番組を持つメンバーも

IZ*ONEにはHKT48の主力としてグループを牽引した宮脇咲良矢吹奈子、そしてAKB48チーム8の栃木県代表、本田仁美の3人が属しているのだが、いずれも韓国のファンから絶大な支持を得ている。

宮脇咲良韓国のケーブルチャンネルOliveの『みんなのキッチン』を通じてIZ*ONEメンバーの誰よりも早くレギュラー番組が決定したし、48グループ時代にさほど知名度が高くなかった本田仁美は、ネットユーザーがリアルタイムで“最高のアイドル”を選ぶ韓国の投票サイト「ベストアイドル」の女性部門で4週連続1位を獲得している(8月10日現在)。

矢吹奈子に関しても同様だ。K-POPアイドルとしては珍しい150cmという小さな身長が『PRODUCE 48』放送当初から話題を集め、「まさに妖精」「可愛すぎる天使、奈子」といった具合で愛くるしいビジュアルがたびたびネットニュースで取り上げられる。

(写真=『みんなのキッチン』公式サイト)

日韓の参加者総勢96人という激戦区のオーディション、しかも国民の投票によって選ばれたIZ*ONEのメンバーであるだけに、彼女たちの熱い人気は当然と言えるかもしれない。しかし驚くべきは、ファンの熱狂ぶりが韓国人メンバーを凌ぐ勢いであるということだ。

韓国を活動拠点にしているにも関わらず、3人の日本人メンバーがこれほどまで人気を集める理由はなんなのか。その秘密は、“国民的アイドルグループ出身”という彼女たちならではの肩書きにあるのかもしれない。

“大所帯グループ”で鍛えられたバラエティスキル

48グループといえば、秋葉原を拠点とするAKB48だけでなく、名古屋の栄を拠点とするSKE48、大阪のなんばを拠点とするNMB48、そして博多が拠点のHKT48などがあり、いずれのグループも正規メンバーと研究生を合わせて50人超えが当たり前という、かなり大所帯のグループだ。

加えて、全グループの中から投票制でシングルの選抜メンバーを決定する『AKB48選抜総選挙』なるものがあるだけに、48グループに属するメンバーたちにとってはダンスや歌の実力よりも、“いかに自分の個性をアピールできるか”という点が勝負になってくる。

そんな彼女たちにとって、自分の魅力をアピールする絶好のチャンスといえるのがバラエティ番組だろう。各番組へのゲスト出演はもちろん『AKBINGO! 』(日テレ)や『AKB48ネ申テレビ』(ファミリー劇場)といった冠番組も多く、メンバーたちはありとあらゆるバラエティを通じて全力で笑いを取りに行くのだ。

例えば、宮脇咲良韓国のバラエティ番組でたびたび運動音痴っぷりを披露して笑いを誘ったが、これはまさにHKT48時代から培ってきた彼女の“鉄板ネタ”なのである。

優れたビジュアルが高く評価され、ネット民の間で「一番なりたい顔」とまで囁かることもあった宮脇咲良であるだけに、奇妙な走り方やなんとも言えないどんくささには、多くの視聴者が驚くと同時にそのギャップに魅了されたことだろう。

このほかにも、矢吹奈子は小さい身長を言及された際に愛嬌たっぷりの返しで場を盛り上げているし、本田仁美は主張が強くないながらも、ちょっとしたしぐさや些細な一言で笑いを誘う姿が好感度アップに繋がった。

K-POPアイドルの常識にとらわれない“日本の国民的アイドルならではの親しみやすさ”が、韓国のファンの心を掴んで離さない要因なのではないだろうか。

来る8月21日からは日本ツアーもスタートし、ますます人気が加速するであろうIZ*ONE

宮脇咲良矢吹奈子、本田仁美の3人がホームである日本でどのようなパフォーマンスを発揮し、メンバーたちをリードするのか。今後の活躍にも大いに期待したい。

(文=姜 由奈)