一青妙さん著作が舞台化、本人役で出演も 台湾と日本つなぐ家族の物語
原作は「私の箱子」と「ママ、ごはんまだ?」で、2017年には日台合作で映画化されている。舞台化は今回が初。映画では料理や家庭など母かづ枝さんに関する話が中心となっていたが、舞台では父恵民さんにもスポットが当てられた。名家の跡取りとしての期待を背負いながら、日本と台湾の間でアイデンティティーに悩み、葛藤する姿が描かれる。
恵民さんとかづ枝さんを演じるのは、台湾人俳優の鄭有傑さんと、台湾を拠点に活動する女優の大久保麻梨子さん。原作に登場する恵民さんとかづ枝さんの手紙の実物を一青さんから見せてもらったといい、大久保さんは文字から伝わってくる思いの強さに衝撃を受けたと話した。手紙を読んで役柄に対する見方が変わったという鄭さんは、「何か吹き込まれた感じ」と表現し、言葉では表せない気持ちを感じたと振り返った。
一青さんは、これまでの本や映画化とは違って、舞台では鄭さんと大久保さんが演技を繰り広げる様子を目の前で見ることができ、「両親が存在している」と感じると話す。「あの時、自分だったらこう言ってあげたかった」という思いがこみ上げてきて、涙が止まらなくなることがあるという。舞台を通じて家族の大切さが伝わればと語った。
来月7日から10日まで、台北城市舞台で上演される。
(楊千慧)
