生理痛に悩む方は必見!意識してほしい栄養素と生活習慣

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 生理痛があると、生理がくるたびに症状に悩まされ、気持ちも憂鬱になりがちですよね。実は、過去の統計によると、生理のある女性の約3割が生理痛に悩まされているという結果が得られています。

 生理痛をひどくする原因には、ホルモンバランスの乱れや、冷え性などの体質によるものなどがあります。食生活や生活習慣のポイントをおさえて、生理痛の緩和に努めてみましょう。(※1)

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生理痛が起こる仕組み

 生理になると、子宮内膜がはがれ、カラダの外に排出されます。このとき、子宮内膜から産生されるプロスタグランジンという物質が過剰に分泌されると、子宮が過度に収縮し、腹痛や腰痛・頭痛・下痢などの生理痛の症状が起こります。

 これらの症状は、鎮痛剤や漢方薬などで緩和させることもできますが、食事や生活習慣の改善も症状を軽くする助けになります。(※1)(※2)

生理痛を緩和する栄養素と食品

ビタミンB6
ビタミンB6の摂取によって生理痛の症状が和らぐ可能性があると、これまでの実験で示されています。ビタミンB6が神経伝達物質の補酵素として働くことでその効果が得られるのではと考えられています。(※3)

《多く含む食品》
マグロ・カツオ・さんま・ささみ・ひまわりの種・大豆・バナナなど

ビタミンE
ビタミンEには、血管を拡張し血流を良くする働きがあるため、生理痛や生理不順の原因となる冷え性の改善にも効果的です。

《多く含む食品》
ごま・ナッツ類・アボカド・うなぎなど

n‐3系脂肪酸
n‐3系脂肪酸は、血液がドロドロになる「うっ血」の状態を改善し、ホルモンバランスを整えます。また、生理痛の原因となるプロスタグランジンを減らし、生理痛の緩和に効果があるといわれています。(※4)

《多く含む食品》
くるみ・ナッツ類・いわしなどの青魚・亜麻仁油・えごま油など

鉄分
生理中は血液を失うことで、鉄分が不足しやすくなります。冷えをもたらす貧血を予防するためにも、積極的に鉄分を摂るようにしましょう。(※5)

《多く含む食品》
いわし・カツオ・牡蠣・レバー・ほうれん草・大豆など

生理痛を緩和する生活習慣3つ

1.適度な運動をする
筋肉量が低下すると、血流が悪くなってカラダが冷えやすい状態になります。同時に骨盤内のうっ血も起こりやすくなり、生理痛が悪化してしまいがち。
筋肉は運動不足によってすぐに衰えてしまうので、筋力をつけるためには継続的な運動が大切です。ストレッチやダンベル運動など、簡単にできる運動を習慣づけましょう。

2.カラダを温める
カラダを温めるには、湯船につかる入浴も有効です。ゆっくりとお湯につかることで血行がよくなり、冷え性の緩和が期待できます。
また、生姜湯やハーブティーなどの温かい飲み物を飲むのも有効です。カラダを温めるだけでなく、リラックス効果も得られます。

3.質の良い睡眠をとる
決まった時間に睡眠をとり規則正しい生活を送ることで、自律神経やホルモン分泌が整いやすくなります。しかし、生理前は、ホルモンバランスの変化により、睡眠の質も変化します。睡眠が浅くなるため、日中に眠気が強くなりがちですが、昼間に太陽の光を浴び、夜決まった時間に就寝するようにし、睡眠のサイクルを崩さないように心がけましょう。(※6)(※7)

 カラダを温めて血流を良くすることが、生理痛の痛みの緩和につながります。そして、日頃から栄養バランスの良い食事と適度な運動を意識してみてくださいね。

【参考・参照】
(※1)公益社団法人 日本産科婦人科学会 月経困難症「月経痛の頻度と程度」
(※2)江戸川区医師会 健康ワンポイントアドバイス 月経困難症
(※3)「統合医療」情報発信サイト ビタミンB6
(※4)最新栄養ニュース n−3系脂肪酸が細胞レベルで役立つ理由
(※5)e-ヘルスネット 鉄
(※6)e-ヘルスネット 女性の睡眠障害
(※7)e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
月経パターンと月経時の不快症状 及び対処行動との関係

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[文:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。