もうすぐ年末年始。帰省に新幹線を使う人、なかでも東海道・山陽新幹線の「のぞみ」にはお世話になっている人が多いだろう。

そこでJタウン研究所は2015年11月5日から12月8日まで、「『のぞみ』が停まる必要なくない?と思う駅は」というテーマで、都道府県別にアンケート調査を実施した。全国から集まった3240票は、どの駅を「要らなくない?」としたのだろうか。

関東圏に強い「品川不要論」


1位になってしまったのは、山口県周南市の徳山駅(31.4%)。2位の福山駅(14.6%)と大きく差をつけてのワーストワンだった。徳山駅については大都市近郊だけでなく、山口県内(総数24票)でも54.2%と、圧倒的な支持を集めている。

徳山は工業都市(kenichi nobusueさん撮影、flickrより)

全国的な知名度は低いかもしれないが、徳山は石油コンビナートで知られる工業都市だ。県唯一のラジオ・テレビ兼営局である山口放送も、県庁所在地の山口市や、県最大都市の下関市ではなく、周南市内に本社を置いている。

3位には、品川(14.2%)がランクイン。やはり東京駅に近すぎる、という理由での投票が多いようだ。全国的に見ると3位だが、関東圏ではより強い「品川不要論」が見られる。栃木・群馬では1位、それ以外の都県では2位(千葉は2位タイ)を記録。あまり地元からの支持を集められていないことがわかった。


東京から品川、そして新横浜までの区間は、他と比べて駅間がせまい。しかし新横浜は全国6位(7.3%)。以前、駅周辺が「田舎」であることを紹介したが(参照)、周辺開発が進むにつれて、その存在感が高まったということか。

東京駅は「10位」にランクイン

驚きの結果だったのは、全15駅中10位になった、終着駅の東京駅(1.7%)だ。もう片方の終着駅である博多(0.1%)、結節点となる新大阪(0.5%)と比べると、「要らない」と思う人が多かった。単なる「ネタ投票」と考えることもできるが、ほど近い品川駅に集約しろという意味もあるのかもしれない。

ランキング上位の徳山、福山、新山口、姫路には、一部「のぞみ」列車だけが停車する。全列車が停まるかどうかが、ランキングと相関しているのは、利用者の実情にあっているのかもしれない。


なお1日2本(朝と夜)だけ「のぞみ」が停車する西明石は、今回対象としなかった。改めてご了承いただきたい。