沢村一樹の商品価値が大幅にトーンダウンしたため、テレ朝はかなり憂慮している。
 10月期のフジ系ドラマ『家庭の裏事情』が、平均4%と相当な落ち込みをみせたからだ。
 「家族の崩壊と再生をコメディータッチで描いた新感覚ホームドラマ、というのが売りで、相手役は同じ研音所属の財前直見。“裏事情”という見出しが入ったタイトルドラマは、大方不振に陥るという都市伝説があるが、その言い伝え通り見事こけてしまった」(芸能界事情通)

 他の10月期では、テレビ始まって以来の最低視聴率をはじき出したドラマがある。川口春奈・鈴木砂羽主演『夫のカノジョ』(TBS系)で第5話が3.0%だった。
 川口も研音所属で沢村、財前の3人とも視聴率が振るわないドラマを演じたのだ。

 テレ朝がこうした惨状を心配するのは当然だ。沢村主演のヒットシリーズを抱えているからである。
 今年7月クールで沢村主演『DOCTORS2 最強の名医』を放送し、平均18%を稼いだ。11年10月期クールでも15%とまずまずの数字を稼いでいる。
 だが、他局ではひどい有様
 「研音は以前から、ブッキング率が高い芸能プロで有名。とにかく俳優や女優をゴールデン枠に押し込んで、それからタイトルや企画の吟味を行うという、ドラマの世界では本末転倒なことをやってきたといわれる。今はそうしたやり方を反省しているようだ。今回、『家庭の裏事情』を失敗させたフジ側にも油断があったはず」(前出・芸能界事情通)

 テレ朝は今後2年に1度、『最強の名医シリーズ』を放送する予定だったが、日テレとの視聴率レースが激化。そのため、来年も7月クールに企画として上がっているという。
 だが、テレ朝も同じ事務所の3人がなぜ低視聴率ドラマの主役なのか、という現実を徹底分析してみる必要があろう。ドラマにゴーサインを出すのはその後だ。