ラツィオ戦でのMFアルトゥーロ・ビダルの2ゴールは、ユヴェントスをシーズン最初の目標へと向かわせた。残り6試合で勝ち点7を挙げれば、ユヴェントスはスクデットをユニフォームに縫い付け続けることができる。そして、来シーズンに向けて最初の総括のときだ。

去年同様、今年のユヴェントスの強みは、運動量や犠牲を払うスピリット、前線への飛び出し能力、決定力を持つ中盤にあった。すべてビダルが兼ね備える特長だ。

それぞれ5ゴールのポール・ポグバ、アンドレア・ピルロ、クラウディオ・マルキージオ。さらにそれぞれ2ゴールのエマヌエレ・ジャッケリーニとクワドゥオ・アサモア。ユヴェントスは彼らの得点力で、フィニッシュという点での穴を埋めることが多かった。2012年11月のペスカーラ戦以来となるゴールを挙げたビダルも、ラツィオ戦での2発で今季は7得点だ。去年の数字に並んだ。

ビダル以上にゴールを決めているのは、9ゴールのミルコ・ヴチニッチと8ゴールのファビオ・クアリアレッラだけだ。ビダルは今のユヴェントスのスピリットを具現化しているである。アントニオ・コンテ監督もラツィオ戦後、「重要なチームをつくりたければ、ベストプレーヤーたちを残す必要がある。何人かを失うのはキツい」と話した。これ以上明確な主張はないだろう。

ビダルが欧州のビッグクラブたちにチェックされているのは周知のことだ。レアル・マドリー、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、バイエルン・ミュンヘンといったクラブたちが様子をうかがっており、彼らには大金を投じることができる。

ユヴェントスのジュゼッペ・マロッタGM(ゼネラルマネジャー)は、「多くの重要なクラブからオファーを受け取った。だが、我々は売る側じゃない。我々は坂を上ろうとしなければいけないんだ。イタリア国内だけでなく、国外でもね。そして特に、ポグバのような興味深い若手を筆頭に、自分たちのリソースの価値を高めようとすることで、それをやらなければいけない」と話している。

そのポグバがいることで、ユヴェントスは、断れないような金額であれば、ビダルを手放すことも考えられる。現在のビダルの評価額は、4000万ユーロ(約51億8000万円)前後だ。ユーヴェはそれを、欧州の舞台でより鍵となる攻撃陣のトッププレーヤー獲得に投じることができるだろう。

コンタクトはまだ始まったばかりの段階だ。金額についても、すでにカルロ・アンチェロッティ監督から「高すぎる」と烙印を押されている。だが、コンテ監督は聞きたくもないだろうが、魅力的な金額だ。