世間から“不祥事のデパート”と揶揄されるNHKが間もなく緊急事態宣言を発令するという。立て続けに発覚した局員やスタッフによる盗撮や痴漢、窃盗、無免許運転、不倫殺人容疑…など半ば無法化している異常状態にNHK上層部が重い腰を上げるのだ。

 確かに、職員数約1万500人、子会社約7000人、契約スタッフなど合わせると計2万人を超える大所帯だが、犯罪の発生率は民放の30倍以上。民間企業と比較しても50倍以上と異常な数値を記録している。
 「NHKの警察担当記者はよく『検挙率を挙げたければ、NHK関係者をマークすればいい』と軽口を叩かれる。半ば当たっているだけに反論できない自分が情けない」(NHK関係者)

 確かに、最近のNHKはどうかしている。今年だけで既に8件の不祥事が発生しているのだ。特筆すべきは盗撮事件で検挙される局員が後を絶たないことだ。
 「1月には松江放送局の男性ディレクターが、静岡県のスポーツセンターの男子ロッカー更衣室に潜入し、若者の裸を盗撮しようとして捕まった。2月には、本局の技術局報道技術センターの職員が渋谷駅内で女性のスカートの中を盗撮したとして検挙、8月には本局の青少年・教育番組部のチーフプロデューサーが女性のスカートの中を携帯カメラで盗撮し、その場で取り押さえられた。9月にも千葉放送局の技術部職員が右足に付けた小型カメラで女性店員のスカートの中を盗撮し、捕まっている」(社会部記者)

 それにしても何故、NHKばかりが、盗撮で次から次へと検挙されるのか。
 目下、NHKがコンプライアンス対策として一番、力を注いでいるのが局員の不倫取り締まりや不正経費のチェックだという。
 「文書こそないが、特に女性アナウンサーに対し口頭で不適切な男女関係がないか質問するんです。いわば、不倫禁止令です。風紀を乱す男女関係は御法度。発覚した場合、処分の対象になる。その一方で、社用携帯が月に10万円以上を超える電話代や特定の時間に2時間以上通話している局員の通話先を調べたり、領収書の店に電話をしてチェックするなど、目に見えるものしかケアしていない」(内部関係者)

 どうやら現在のNHKは金や異性交遊など目先の問題にのみ取り組んでいるため、局員のモラル教育はおざなりになっている状態らしいのだ。さらに興味深いのが、盗撮で捕まった局員のうち半数が技術畑のスタッフだったこと。
 「NHKは世界でも有数の放送技術研究所を持っている。そこではスーパースローカメラの開発が行われる傍ら、超マイクロカメラや無線カメラの開発など、一歩取り扱いを間違えれば盗撮に流用できるアイテムがゴマンとある。9月に捕まった技術局員も右足に小さな、一見してわからない小型カメラを仕込んでいた。今後、入手先などを巡っては、NHK本体にガサ入れが入る可能性もある」(同)

 Hだけが目立つ公共放送。