【磐越道事故】バス会社へ国交省が立ち入り調査 男子高校生が死亡した事故はなぜ起きたのか《新潟》
磐越道で起きたバス事故。学校がバスの手配を依頼したというバス会社では7日、国土交通省による立ち入り調査が行われました。事故はなぜ起きたのでしょうか?
黒いワンボックスカーからおりてきた国交省の職員。
五泉市にあるバス会社蒲原鉄道に7日、立ち入り調査に訪れました。
この会社は磐越道できのう事故を起こしたバスの手配をしていました。
1時間半ほど滞在し事故の経緯について事実確認を行ったといいます。
「ヒアリングという形であくまでも。事実確認ということで、お邪魔させていただいた次第」
今後の対応は未定だとしています。
車線からはみ出し大破したバス・・
ガードレールは大きく折れ曲がっています。
「ガードレールがバスの中に入っているのが見えますね」
現場となったのは新潟県と福島県を結ぶ磐越自動車道です。
バスが画面の左側から福島方面に向かって走っていたところで事故は起きました。
消防に通報があったのは6日午前7時45分ごろ・・
バスが走っていたのは磐越道の上り線です。トンネルを抜けて緩やかなカーブにさしかかったところでガードレールの手前にあったクッションドラムに衝突。
それでもバスは止まることはなくガードレールをめくるような形で進み続けたということです。
このとき折れ曲がったガードレールに後ろを走っていたワゴン車が衝突しました。
事故を起こしたバスには新潟市中央区にある北越高校の男子ソフトテニス部の部員20人が乗っていました。
午前5時半ごろ学校を出発し、練習試合のために、福島県富岡町へ向かっていたといいます。
引率の教員が別の車でバスを先導していました。
この事故でバスに乗っていた生徒5人が重傷、そのほか15人が軽傷、そして生徒1人が亡くなりました。
亡くなったのは稲垣尋斗さん17歳です。
稲垣さんを知る人
「兄弟みんな仲がいいし、感じのいい子だよ。スポーツマンでね、子どものころから。ショックだわ」
なぜ、事故は起きたのか…
バスを運転していたのは無職の68歳の男性です。
警察の調べに対し「私が運転してぶつかった。事故を起こした」などと話しています。
この男性がバスを運転することになった経緯について学校側は…
北越高校灰野正宏 校長
「部活動の顧問が業者に頼んで借り上げたという形になっています。運転手付きの借り上げと私は聞いております」
学校がバスの手配を依頼したというバス会社は五泉市にある蒲原鉄道です。
蒲原鉄道 茂野 一弘 社長
「うちの会社は貸し切りバスで部活動の遠征、送迎をしている。そのなかで今回は貸し切りバスを使わずにレンタカーを使って送迎をしたいと話をいただいたので、ドライバーも紹介いただけないか、ということだったので」
蒲原鉄道によると1か月ほど前、ソフトテニス部の顧問から遠征用にレンタカーのバスと運転手の手配の依頼がありました。
通常、貸し切りバスの依頼しか受けていないものの学校との付き合いが長いため、営業担当者がレンタカーを手配。
学校の部活の名義で営業担当者の免許証を提示して借りたといいます。
運転手に関しては営業担当者の知り合いを通して紹介してもらった人でした。
蒲原鉄道 茂野 一弘 社長
「どういう状況かというのもありますので、誰にどこにどれだけ責任があるということに関しては私の方もわかっていない情報が多すぎますので」
運転手・学校・バス会社・・
複数の人や組織が関わっているとみられる今回の事故・・
「責任の所在」はどこにあるのでしょうか。
交通事故に詳しい弁護士によりますと、レンタカーを運転していた行為が「白バス行為」に当たるかが焦点の一つと指摘します。
あくつ法律事務所 飽津 史隆 弁護士
「国土交通省からの許可を受けないでお金をいただいてお客さんのニーズに応じて交通サービスを提供するこれはもしかしたら(今回の場合)あたるのかもしれないしあたらないかもしれない」
有償で車を使って人を運ぶ場合、国土交通省の許可を受け「緑ナンバー」を付けた車を使用しなければなりません。
そのためレンタカーなど「白ナンバー」の車で人を運んだ場合違法となる可能性があるのです。
「白バス行為」にあたると判断するためには主に3つのハードルが・・
一つ目が反復性です。
1度だけ白ナンバーの車を使い有償で人を運んだだけでは「白バス行為」にあたらず繰り返し行っていることが条件となります。
そして、有償性。
依頼をした人と運転手の間に金銭的なやりとりがあったのかが重要になるといいます。
あくつ法律事務所 飽津 史隆 弁護士
「お金が出たのか出ないのかそこがまたポイントになってくるんだと思うんですね。逆にお礼程度のものを運転手さんに渡すことになっていたという話になった場合は、もしかしたら有償性というところでポコッと切れる」
さらに、今回のバス移動はそもそも「業務上のものだったのか」確認する必要があるといいます。
あくつ法律事務所 飽津 史隆 弁護士
「国土交通省のほうもいろんな報道に接したうえでこれはもしかしてバス業者としていろんな落ち度があるんじゃないかということを確認するための検査が『確認』ということだと思いますね」
