5年ぶりに伝統の「花嫁道中」 ウクライナの戦禍逃れた花嫁 能登の人々に伝える感謝の思い
能登伝統の婚礼行事「花嫁道中」が石川県七尾市の一本杉通りで29日、5年ぶりに行われました。花嫁はウクライナ出身の女性。そこには、受け入れてくれた地元への感謝の思いがありました。
華やかな着物と袴に身を包んだ新郎新婦。
七尾市一本杉通りで29日に行われたのは、能登伝統の婚礼行事「花嫁道中」です。
埼玉県出身の比留間希星さんと、ウクライナ出身のヴァレリヤ・サヴェンコさん。
ヴァレリヤ・サヴェンコさん:
「家族と離れ離れになるのは悲しかったです」
比留間 希星 さん:
「ウクライナに残している家族のことは、ずっと不安というか、心配だったんだろうなっていうふうには思いますね」
その後、希星さんの起業を機に去年3月、震災の爪痕が残る能登に移り住み結婚した2人。
花嫁道中を披露することになった切っ掛けは、親しくしていた地元の人からの提案でした。
ヴァレリヤ・サヴェンコさん:
「花嫁道中やりませんかって声かけてくれた時に、私、この町の人に受け入れてもらってるじゃないかと気づいて」
本番で袖を通す色打掛も、地元の人が貸し出してくれました。
ヴァレリヤ・サヴェンコさん:
「ウメの花とサクラの花と。他にもいろんな花も写ってるのがとても気に入ってます。やっぱり七尾の人は温かいなって」
比留間 希星 さん:
「すごいよくしてもらっていることに対して、恩返しというか、何かできないかなっていうのはずっと思っていて」
受け入れてくれた七尾に恩返しを。そして、感謝の思いを伝えたい。
そして迎えた29日。
ヴァレリヤ・サヴェンコさん:
「緊張で楽しみでワクワクしてます」
比留間 希星 さん:
「きれいですね、似合ってる」
いよいよ花嫁道中が始まりました。
沿道には、2人の晴れ姿を見ようと多くの人が集まり…
ライブ配信で、ウクライナの家族も見守ります。
嫁ぎ先で一生を過ごす覚悟を示すとされる、伝統の“のれんくぐり”も。
ヴァレリヤ・サヴェンコさん:
「私の故郷、ウクライナは今も平和を願う日々が続いています。遠い国から来た私を、七尾の皆さんが迎えてくれることに心から感謝しております。こんなにいっぱいの人に集まってもらえて本当に幸せです」
多くの笑顔とともに幕を閉じた花嫁道中。
2人は、大切な伝統とともに、これからも受け入れてくれた能登で暮らしていきたいと話しています。
