蒔絵×玉鋼×時計。ミナセが挑む日本の伝統工芸の頂点
時計ファンの間で最近注目を集めるマイクロブランドの存在。小資本で少量ロットを手がける時計ブランドのことで、市場のトレンドを素早く捉えた製品展開が売り。個性を生かしたデザインが多く、しかも少量ロットなので、他人と被ることも少ないのが特徴です¥。
ミナセは、精密機械メーカーの協和精工が立ち上げたマイクロブランドで、秋田県に拠点を置いています。工具メーカーならではのケース製造や研磨技術を生かして、美しいデザインのモデルを多くリリースしており、海外からの注目度も高いブランド。
蒔絵の繊細さに息を呑む
新作の提げ時計「アサギマダラ」と「鳳凰」は、輪島塗の蒔絵や日本刀の歴史を継承する刀匠とのコラボによる、日本の伝統工芸にこだわったコレクションです。
蒔絵は真鍮の板に焼き付けを行ない、研磨と漆塗りを何度も繰り返して下地を製造。その上に金粉を蒔き、さらに漆を塗って研ぐという作業を数カ月かけて繰り返します。
「アサギマダラ」の文字盤モチーフには、アジアの海や大陸を超えて1,500kmの旅をする蝶「アサギマダラ」を採用しています。蝶の羽の白い部分は、うずらの卵の薄い殻を細かく砕き、蒔絵のように置いていく「卵殻」という技法が採用されています。
「鳳凰」は漆芸家の箱瀬淳一氏が、羽ばたく鳳凰の細いうぶ毛までも一筆ずつ手作業で精緻に描いています。こちらも完成までには数カ月かかっています。
裏蓋と提げ環には、日本刀と同じ鋼材の玉鋼を使用。叩き上げた和鉄に刀匠が黒錆加工を施しています。これは日本刀の持ち手の茎(なかご)に使われる技法で、赤錆の発生を防ぐ意味合いがあります。黒錆は経年で色味が変化していき、錆の色合いがいい具合に深まるのは50〜100年後だそうです。
提げ時計はかなりニッチなアイテムですが、経年変化によって味わいを増すということで、一生ものとして大事に愛でるのがふさわしいでしょう。秋田杉製のスペシャルボックスと、飾っておくための木製時計スタンド、長短2本の組紐、革製ポーチが付属します。
ステンレススチールケースと18Kケースがラインナップされており、価格はステンレススチールが770万円、18Kは「時価」となっております。
Source: MINASE

GIZMODO テック秘伝の書
