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 PK戦決着が導入された特別大会の明治安田J1百年構想リーグが第9節で折り返した。ここまで全92試合のうち、約30%の28試合がPK戦で決着。未知数だったデータがそろってきた中で、町田GK谷晃生(25)が圧巻の数字で逆転W杯出場へ猛アピールしている。(記録課・矢吹 大祐)

 リーグ最多タイのPK戦3勝(1敗)を挙げている町田で、谷が輝きを放っている。ここまで断トツの8セーブ。2位の清水・梅田と福岡・小畑の3セーブを大きく引き離す。3月28日の川崎F戦ではキック4本中3本を止める大殊勲。4試合で受けたシュート全17本が枠内で、驚異のPKセーブ率47%をマークしている。

 6月に迫るW杯北中米大会をはじめ、国際大会を想定して全体の経験値を上げることがPK戦導入の狙いにある。日本は過去にW杯で4度決勝トーナメントに進出したが、2度のPK戦でともに敗れた。谷は21年東京五輪で、準々決勝ニュージーランド戦の好セーブでPK戦勝利に導いた実績もある。フル代表は昨年6月を最後に招集がないものの、スペシャリストとしての逆転選出に望みが出てきた。

 キッカーで成功最多は水戸のボランチMF大崎で、5本全て成功している。全9試合にフル出場し、PK戦全5試合で1番手を任されており首脳陣の信頼が厚い。キッカー30人にもつれた3月福岡戦で2度成功させたG大阪MF倉田のほか、FC東京DF橋本健とMF山田、町田DFドレシェヴィッチ、清水MFブエノが4本で続く。

 ホームとアウェー(エンド選択は考慮せず)では、18勝のホームが10勝のアウェーをリード。先後では一般に有利とされる先攻10勝に対し、後攻18勝と逆に大きな差がついた。先攻と比べてフラットな心理状態で蹴ることが難しい後攻の成功率の高さは、選手のメンタル向上を表す数字かもしれない。