「旦那を支えたら?」25年の実績を“妻”扱いで一蹴 女性活躍を掲げる大手食品メーカー役員の「昭和すぎる」本音と、40代女性の絶望

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いくら世間が「女性活躍」と騒いでも、評価を下す上層部の頭の中が昭和のままならどうにもならない。 

 関東在住の40代女性(大手食品メーカー開発/年収750万円)は、年に一度の役員面談で、役員からの心無い一言によって「あ、この会社で頑張るのやめよう」という心境に至ったという。 

 面談では、これまでの実績とマネジメント層への昇格希望を伝えた。25年以上同じ分野でキャリアを積み上げ、リーダー研修も終えており、今年は自分に昇格の“順番”が来たと確信していたそう。 

 だが、面談を担当した役員は元営業畑で、地味な開発部門の担当になったことに不満を抱えているようだった。他の役員からの評価も芳しくなく……。 (文:篠原みつき)

 「機嫌が悪いと、周囲に当たり散らす――そういう人だ。だから、嫌な予感はしていた」 

25年のキャリアを一蹴した「……旦那を支えたら?」という一言

女性の長年の努力は、この役員の口から出た言葉であっさりと打ち砕かれることになる。 

 女性と同じ部署には、社内結婚した夫がいる。夫婦でマネジメント層になればどちらかが異動になるが、経験や実績を考えれば異動するのは夫の方だと女性は覚悟を決めていた。ところが、役員から返ってきたのは次のような言葉だった。 

 「……旦那を支えたら?」 

 能力やこれまでの成果には一切触れず、単なる「妻」として処理されてしまった形だ。 

 「一瞬、意味が理解できなかった。次の瞬間、頭の奥がじん、と鳴った。私はこの会社で25年以上、開発の最前線に立ち続けてきた。組織改正で部署名も上司も変わったが、仕事の重みはむしろ増えた」 

 「女性活躍だ、ダイバーシティだと会社は言い、周囲の女性社員は次々とマネジメント層に上がっていった。成果も出してきた。希望も出していた。だから、『今年こそは』と思っていた」 

 こう悔しさを募らせる女性、面談後、間に入っているグループリーダーと部長に相談した。2人とも女性の昇格を推し、評価も上げる方向だったというが、結局は役員の鶴の一声で下げられてしまったのだ。  

「あなたがいなくなると困る」と引き留めるだけで何もしない上司たち 

さらに腹立たしいのは、この上司2人の態度である。 

 「今の職場で、私の仕事を代われる人はいない。だからGLも部長も言う。『あなたがいなくなると困る』と。他部署への異動の話も、出してくれない」 

 現場を実質的に回しているのは自分であり、業務量も責任も直属の上司を超えている部分すらあるというのだから、都合のいい駒として手放すつもりはないのだろう。 

 現場を支える実力と25年の実績があっても「妻」の一言で片付けられた女性。この会社で正当な評価を望むこと自体が間違っているのかもしれない。 

 「この会社で、どれだけ頑張っても、評価する側がそんな価値観のままなら―― 私は、何を信じて働けばいいのだろう」 

 そう悔しさを書いていた。 

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