「やはり初公判の態度であったり、反省していないことと罪を認めていない態度から示談は受け入れられません。自分の罪を認めてしっかり反省して、もう二度とこのようなことをしないように求めます」

◆「実刑を求めます」法廷に響いた被害者の強い意思

 そして検察側から「被告人にどんな判決を求めるか」と問われると、このように答えた。

「厳しい処罰を求めます。実刑を求めたいと思います」

 傍聴席からはAさんが証言する声だけが聞こえたが、前半のハッキリとした口調から一変、犯行時の質問になると徐々に小声になったことが印象的だった。

 Aさんの赤裸々な証言に、斉藤被告は終始表情を変えることはなかったが、今後の裁判に備えるためか、何度も手元の用紙にメモを取っていた。そして退廷する際、斉藤被告は裁判官に向かって浅く一礼すると、ドアの奥に消えていった--。

文/学生傍聴人

【学生傍聴人】
傍聴歴7年、傍聴総数1000件超。 都内某私立大の大学院に在籍中の現役大学院生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴をはじめ、有名事件から万引き事件など幅広く傍聴している。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行なっている。