――ゆうこく連合の河村たかし共同代表とも、1999年に民主党で発足し、政治と行政の不正を監視する「国会Gメン」で共闘してます。

原口 「税金の無駄遣いは1円たりとも許さない」を旗印に、官僚機構や特殊法人の不正を徹底的に調査し、おやじ(河村氏)とともに理不尽なシステムと戦いました。ゆうこく連合は、国会Gメンの再結集でもある。既得権益へ徹底的に斬り込みます。目指すのは、国民中心の政治。289の小選挙区すべてに世話人を置き、毎朝、オープンチャットで学び合い、メンバーは5000人を超えた。チャットの運営手法はDAO(分散型自立組織)。特定のリーダーは存在せず、参加者が共同で意思決定を行う。実は、映画『サマーウォーズ』のマネなんです。現実世界を大混乱に陥れた人工知能を、世界中の集合知が電脳世界でこれ打ち負かす……ゆうこく連合は、国民の力=集合知で政治を変えます。政党が日本を変えたことなんてないですから。

――新党の理念と基本政策を教えてください。

原口 日本独立、日本再興、日本救世の3本柱で、真に独立した日本を取り戻す。主な政策としては、消費税廃止、既得権益を断ち切る政治・行政改革。それと、党議拘束をなくします。既存の政党は、党の利益のために議員個人の信念を縛り、民意は置き去りにされてきました。議員が国民に託された個別の意思や、地域の意見に基づいて行動すれば、我々が目指す国民中心の政治に近づきます。

――どこが勝とうが、選挙後に力を持つのは与党です。他党との連携はありますか?

原口 共産党以外の全ての党派と仕事をしてきたので、ゆうこく連合の理念を共有できれば連携のハードルは低い。 ついこの前も、高市首相に近い筋から「一博さんは(政界の)“フーテンの寅さん”なんだから、妹のさくら(高市首相)を手伝ってあげて」と連絡がきて。さくらにしては性格がだいぶ男前だけど(苦笑)。本人に会ったときにそれを話したら、「寅兄ちゃん、助けて」なんて言う。そういうのに弱いんだよなぁ。振り返れば、寅さんが柴又の実家を追い出されるように、僕も政党にいられなくなったり……(苦笑)。ただ、さくらを助けなくちゃいけないとは思ってますよ」

党派性を感じさせない原口氏は、立憲議員の頃も与党に対して是々非々の姿勢を貫いてきた。政界再編が現実味を帯びるなか、減税日本・ゆうこく連合の動きは要注目だ。

減税日本・ゆうこく連合共同代表
原口一博氏
東京大学文学部卒業後、松下政経塾に入塾。1994年に入党し、1996年に新進党から衆院選に出馬し、初当選。新進党解党に伴い民主党に移り、’09年、鳩山由紀夫内閣で総務大臣。その後、国民民主党、立憲民主党を経て現職(10期)。近著『日本独立!』(ビジネス社)ほか、著書多数

ジャーナリスト
上杉隆氏
株式会社NO BORDER社主。NHK報道局、衆院議員公設秘書、米紙ニューヨーク・タイムズ東京支局を経て独立。’02年、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」企画賞受賞。『石原慎太郎 5人の参謀』(小学館)、『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』(新潮社)など、著書多数

(構成/齊藤武宏、撮影/日暮 翔)