「いまならなんと!」まるで有名通販番組みたいに価格を発表! 日本とはまったく違うアジアのモーターショー

この記事をまとめると
■東南アジアなどの海外ショーはその場でクルマを売るトレードショー色が強い
■中国系ブランドはもちろんフォードやメルセデスも会場で価格を大々的に発表していた
■特別価格や値引き、試乗体験など「鉄は熱いうちに打て」の販売促進策が満載だった
即売会的側面も大きいアジアのモーターショー
自国中国開催はもとより、タイ、インドネシアなど東南アジア開催のショーでも、中国系ブランドはショー会場で発売する車種についての価格を大々的に発表するのがお約束のパターンとなっている。
スロットマシンのように数字が回転しながら価格発表したりと、その発表方法は多彩かつユニークで毎回楽しませてもらっている。このようなことをするのは中国系ブランドだけかと思っていたら、GIIAS2025ではフォードブースでマスタング、メルセデスベンツではAMGモデルについてもプレスカンファレンス時に価格が大々的に発表された。

筆者は参加することができなかったのだが、GIIAS2025(ガイキンド・インドネシア国際オートショー2025)にて中国チェリー(奇瑞汽車)系ブランドとなる、「JAECOO」のプレスカンファレンスにおける価格発表はなかなかユニークだったと参加したひとは語ってくれた。「『ねえ社長もっと安くして』みたいなやりとりをしながら、当初提示した価格がどんどん安くなり、最終的な車両価格が発表されました。まるでDVDで有名な社長が出てくる某テレビ通販をオマージュしているかのような内容でした」とのことであった。
お客の気もちに訴えてクルマを買ってもらうのは万国共通
JMS(ジャパン・モビリティ・ショー)はエンターテインメントにふったショーであり、会場でセールスマンがせっせと新車を販売することはないのだが、中国、タイ、インドネシアなどのショーでは、会場で新車を売ることがメインのショーとなっており、そのようなトレードショーだからこそ、会場で新型車の価格を発表すると盛り上がるのである。

また、プレスカンファレンスではショー開催中に会場内で契約する時だけ適用される特別価格を発表することも多い。会場のみでの成約が対象となるケースもあれば、ショー開催期間中なら会場周辺のどこのディーラーでも適用となるケースもある。アメリカのオートショーでは、ショー開催期間中に地元ディーラーではオートショー特価を設定し、積極的に販売促進活動を行うのもなかば常態化している。
日本でもJMSはクルマを見せるショーに特化しているが、全国各地で地元ディーラーなどが車両をもち寄って開催するようなショーでは会場での販売促進も活発に行われ、通常より好条件で新車が買えることもあるようだ。
「鉄は熱いうちに打て」、これは新車販売業界で古くからいわれていること。新車購入を検討しているひとは大なり小なり高い買い物なので、ディーラーへきて新車を見たりすると気分が高揚するケースが多い。つまり、お客が「クルマがほしい」と強く思っているうちに押しまくって契約へもち込めという意味だ。
しかし、ただ買ってくださいでは話はなかなか進まない。そこで、トレードショー的色彩の強い自動車ショーでは充実した試乗コースが用意され、海外ではショー会場ではローン審査が通りやすくなっていたり、値引きや特別装備品、珍しいところでは保険料負担など、「それじゃ買っちゃおうか」とお客を買う気にさせる特典が用意されるのである。

プレスカンファレンスで車両価格をにぎやかに発表するのもその流れ。お祭りムードを盛り上げる手段のひとつが、会場での価格発表なのである。

