(28日)
 東京市場では、ドル円が上昇。朝方は154.50付近でスタート。27日の米上院で財務長官就任が承認されたベッセント氏が、一律に2.5%の関税を賦課する姿勢を示したことや、トランプ大統領がより高い関税を目指すことに言及したことがドル買いにつながった。また、このトランプ発言を受けて日銀の追加利上げが当面先送りされるとの見方が広がったことで円売りとなった。ドル円は155.95近辺まで朝から1円半の上昇となった。その後は155円台半ばへと小反落。ユーロ円も161.58近辺を安値に、162.68近辺まで買われた。積極的な関税方針もあり、メキシコペソや中国オフショア人民元などが昨日安値を超えて売られる動きも見られた。ユーロドルは1.04台前半での弱保ち合い。

 ロンドン市場では、根強いドル高の動き。ロンドン序盤までは東京市場からの流れを受けてドル買いが先行した。しかし、前日急落した米エヌヴィディア株が時間外取引で反発したことなどを受けて、米株先物や欧州株も堅調に推移。トランプ関税や中国AIショックなどの動きはひとまず落ち着いた。米債利回りは小幅上昇、原油や金相場も前日海外市場での下落から下げ渋っている。ユーロドルは1.04台前半、ポンドドルは1.24台前半と東京市場からのドル高圏を踏襲。足元では一段のドル買いが入っているが値幅は限定されている。ユーロ円も162円台後半から162円台割れへと反落。ポンド円は194円付近から193円付近へと押し戻されている。ただ、株高のなかでリスク警戒というよりはポジション調整の面が強いようだ。

 NY市場で、ドル円は155円台に上昇。前日は中国のディープシーク社の最新AIモデルのニュースで、エヌビディアを含むハイテク企業の優位性に疑念が生じる可能性が広がり警戒感が広がった。米株式市場ではIT・ハイテク株が急落する中、リスク回避の円高から、ドル円も一時153円台に下落した。ただ、トランプ大統領の発言で、鳴りを潜めていた関税の話題が再び浮上。トランプ大統領は、外国製半導体チップと鉄鋼、医薬品に近く関税を適用する方針を明らかにした。一方、円の方は関税が話題に上っている割には株式市場が落ち着いていることから、リスク回避の円高は後退。ユーロ円やポンド円といったクロス円も底堅く推移している。ユーロドルは1.04台前半に下落。米欧の金融政策スタンスの差を意識する面もあったようだ。ポンドドルも一時1.24台前半に下落した。きょうからFOMCが始まり、明日の現地時間午後に結果が公表される。

(29日)
 東京市場では、ドル円の上値が抑えられた。午前には155.79近辺まで強含んだが、午後には一転して155円ちょうど付近まで下落した。日本時間の明日未明に米FOMCの結果公表を控えて、ポジション調整とみられる売りが重石となった。ただ、155円を割り込む勢いはみられず、下げ一服後はやや値を戻している。クロス円もやや円買い優勢。ユーロ円は午後に一時161.83付近まで、豪ドル円は一時96.80付近まで下落した。ユーロドルは午後に入ってドル安傾向となり、一時1.0444付近まで強含んだ。

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢。米FOMCの政策金利発表やパウエル議長会見を控えて調整の動きが入ったもよう。この時間帯はユーロドルの下げが主導した面が強く、そのきっかけとしては日本時間午後4時に発表された2月独GfK消費者信頼感の悪化に反応していた。ユーロ売りが先行し、対ポンドなどでも動きがみられた。ただ、対ポンドでのユーロ売りは続かず、ポンドドルも軟調に推移した。ユーロドルは1.04台半ばから一時1.04台割れ、ポンドドルは1.24台後半から前半へと軟化、豪ドル/ドルは0.62台前半と東京午前の安値を更新。ドルカナダは1.43台後半から1.44台前半へと上昇。この後のカナダ中銀政策金利発表では25bp利下げがコンセンサスとなっている。米FOMCでは据え置きがほぼ完全に織り込まれている。円相場はクロス円が一段安。ユーロ円は161円台後半、ポンド円は一時193円台割れ、豪ドル円は96円台後半、カナダ円は107円台半ば近くまで軟化している。ドル円は東京市場で155円台後半から155円付近まで下落したあとは155円台半ばへと買い戻されている。欧州株や米株先物は概ね買いが優勢で、リスク動向は落ち着いている。次第に米FOMC待ちのムードが広がってきている。