Googleが音楽生成AIツール「Music AI Sandbox」発表、テキストでジャンルやテンポなどを指示するだけで音楽を作成可能

Googleは現地時間2024年5月14日に開催された開発者向けイベント「Google I/O」で、簡単なプロンプトでループ音源を作成したり、メロディのジャンルを変更したり、複雑なテキストからメロディを提案したりできるAIツール「Music AI Sandbox」を発表しました。複数のミュージシャンがMusic AI Sandboxに取り組む様子や、Music AI Sandboxで作成したデモ音源も公開されています。
These tools allow users to create new instrumental sections from scratch, transfer styles between tracks, and much more.
You can listen to brand new demo recordings created as part of these collaborations on @YouTube now. ↓ https://t.co/TblMQN77TB— Google DeepMind (@GoogleDeepMind) 2024年5月14日
Together with @YouTube, we’ve been building Music AI Sandbox, a suite of AI tools to transform how music can be created. 🎵
To help us design and test them, we’ve been working closely with musicians, songwriters and producers. ↓ #GoogleIO pic.twitter.com/pMLa3aCveu— Google DeepMind (@GoogleDeepMind) 2024年5月14日
Google I/Oにおける発表の一環でGoogle DeepMindは、「私たちはYouTubeと協力して、音楽の制作方法を変革するAIツール『Music AI Sandbox』を構築してきました。設計とテストを行うために、私たちはミュージシャン、作曲家、音楽プロデューサーと緊密に協力してきました」と語っています。Music AI Sandboxは音楽生成に特化したGoogle DeepMindのAIモデル「Lyria」を含む、Google DeepMindのジェネレーティブ・ミュージック・テクノロジーの開発にも活かされているとのこと。
Music AI Sandboxの活用法については、Google DeepMindのYouTubeチャンネルが公開しているムービーを見るとよくわかります。
The ultimate collaborator in music | Music AI Sandbox - YouTube
ムービーではまず、ミュージシャンで音楽プロデューサーのワイクリフ・ジョン氏がギターを使いシンプルなメロディーを演奏。

メロディーをAIに読み込ませた上で「Braziliran(ブラジル風)」と入力しています。すると、基本メロディーは維持しつつ、印象の変わった音楽が流れました。

ジョン氏は「音楽の作成は、メロディーを繰り返し再生して全体の曲に広げ、探索しながらどこか着地点を探します。Music AI Sandboxは、メロディーとプロンプトを与えることでひとつの着地点を示してくれます。このツールは、私の中にあるものを外に出すプロセスをスピードアップすることができます」と語っています。ジョン氏がMusic AI Sandboxを用いて作成したデモ音源は、以下から聞くことができます。
"Right There" (Music AI Demo) - Wyclef Jean - YouTube
次に、作詞・作曲家のジャスティン・トランター氏は、「汗だく」「ざらざらした」「創造的に」などアイデアをいくつも挙げ、出力されたメロディーを納得いくまで検討しながら、ボーカリストとともに楽曲を作り上げています。

トランター氏がMusic AI Sandboxで作成した曲は以下で聞くことができます。トランター氏は「ボーカルのブラッシュ氏、音楽プロデューサーのショーン・ワサビ氏と一緒に作られた実験的なデモ『Handle This』を共有できることに興奮しています。Google DeepMindとYouTubeのMusic AI Sandboxからインスピレーションを得て、このデモの特定のセグメントを作成する機会が得られたことに興奮しています」とコメントしています。
"Handle This" (Music AI Demo) - Justin Tranter feat. Shawn Wasabi & Blush - YouTube
エレクトロミュージシャンのマーク・レビレット氏は、「AIが私にとって便利だと感じたのは、ループのまばらな要素を埋めることができる点です」と語りました。

レビレット氏は「Googleが作ったループ」すなわち「Gloop(グループ)」と名付けたデモ音源を公開しています。さまざまな楽器のメロディーをループさせてつなぎ合わせており、レビレット氏によると「皮肉なことに、AIで作ったループ音源の組みあわせは、最終的に人間らしく聞こえるようになります」とのこと。
"Gloop" (Music Al Demo) - Marc Rebillet - YouTube
Music AI Sandboxの正式なリリース日や価格などの詳細は、記事作成時点ではまだ発表されていません。
