10月10日の双十国慶節の祝賀花火・ドローンショー=嘉義県政府提供

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(台北中央社)先月10日の双十国慶節(中華民国の建国記念日)の祝賀花火ショーで使用されたドローン(小型無人機)に中国製だった疑いが浮上している。蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)は8日の立法院院会(本会議)で、徹底的に調査する考えを示した。

野党・国民党の魯明哲(ろめいてつ)立法委員(国会議員)への答弁。魯氏は、告発を受けて関連の資料を調べたところ、ドローンショーを請け負った「台湾希望創新」が使用したドローンが全て中国の高巨創新製であることが分かったと指摘。情報セキュリティーや国家の安全保障における懸念を示し、徹底的な調査を行うよう蘇氏に求めた。

ショーではドローン600機を使用し、中華民国国旗や「守土衛国」(領土と国家を守る)の文字などを夜空に描いた。ショーは蔡英文(さいえいぶん)総統ら政府要人も現地で見物した。

蘇氏は、中国のドローンを飛ばすくらいなら「このようなパフォーマンスはしない方がいい」と述べ、関係部会(省庁)に徹底的な調査を要請する考えを明らかにした。また、台湾は自らの無人機産業を発展させていくべきだと強調。政府機関や外部委託した業務においては中国製品の使用を禁じる規定があるものの、民間企業についてはそれほど厳しく規制していないと述べつつ、「国慶節のイベントで、蔡総統の目の前でこのように飛ばすのは、非常に不適切であり、あってはならない」と語気を強めた。

国家科学・技術委員会(科学技術庁)の呉政忠(ごせいちゅう)主任委員(閣僚)は9日の立法院教育・文化委員会で、現時点での調査では、中国製だったのはモーターとバッテリー、フレームのみだったと判明したと説明。飛行を制御するチップやナビゲーションを行うチップなど情報セキュリティーに関わる部品は欧米製だったとし、業者の説明が正確であれば、関連のシグナルが中国に送信される心配はないと述べた。

(王揚宇、鄭鴻達/編集:名切千絵)