吉田氏が予想するパリ五輪の基本布陣。

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 現在U-24日本代表が躍進を続けている東京オリンピック。ここから3年後、2024年にはパリ五輪が開催される。

 若い選手の台頭が著しい日本サッカーにおいて、次にどんな有望な選手が日の丸を背負うことになるのかは誰しもが気になるところだ。ここでは、育成年代に詳しいライターの吉田太郎氏に、パリ五輪の布陣を、主に現U-17〜U-20代表(2001〜2004年生まれ)のメンバーから選んで予想してもらった。

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 パリ五輪世代のU-20代表候補では、Jリーガーと大学生の“逆転現象”が起きている。新型コロナウイルスの影響によって国際大会が中止となり、現在できる強化の一環として国内キャンプで大学生を大量招集。トレーニング、練習試合を取材したが、高校卒業時にはプロ入りを果たせなかった大学生たちが、代表組のJリーガーを“食っていた”印象だ。
 
 Jリーグで出場機会の少ない選手たちのコンディションの悪さが目立つ一方、練習試合でU-20代表候補に連勝した全日本大学選抜を含めて大学生がアピール。これまで年代別日本代表の中心だった選手も、出場機会を得られなければ代表定着は難しい。そのため、今回は今年クラブで出場機会を掴んで活躍、進化している選手を中心にパリ五輪メンバーを予想した。

 東京五輪はプロ入り2年目の大卒選手、MF三笘薫やMF旗手怜央、MF相馬勇紀、FW林大地がメンバー入り。FW上田綺世も大学経由での東京五輪出場だ。パリ五輪はふたたびU-23で実施されるため同条件とは言えないが、パリ五輪メンバーにも大学サッカー経験者が食い込む可能性は十分にある。ともに2019年U-17ワールドカップメンバーで、全日本大学選抜として出場したU-20代表候補戦で特長を発揮していたMF山内翔(筑波大)とMF光田脩人(早稲田大)はとくに注目だ。
 
 定点観測している高校生からは、Jリーグ、世界で年上の選手たちとの戦いを重ね、U-24代表にも選出された左SB中野伸哉(鳥栖)を選出。加えて、“怪物”CBチェイス・アンリ(尚志高)とMF古川陽介(静岡学園高)、そしてサブにMF吉田温紀(名古屋U-18)をピックアップした。

 アンリは“飛び級”選出されたU-20代表候補合宿で堂々のプレー。得意のヘッドや対人守備が十分に通用することを印象づけた。練習参加したAZ(オランダ)でも、年上の選手たちのなかで存在感を発揮していたというCBの伸びしろは、非常に大きい。同じくU-20代表候補合宿で、技術力の高さとインターセプトでアピールした吉田は、本職のボランチに加えCB、SBでも質の高いプレーが可能。名門・静岡学園高で歴代屈指のドリブラーと評される古川も期待値込みで11人に加えた。

 本来エース格のMF久保建英は、東京五輪で五輪に未練がなくなるほどの活躍をしてくれるはず。彼に代わるエースとして期待したいのは、FW斉藤光毅(ロンメル)だ。2001年生まれ世代で最も久保に近い才能。鋭いドリブル、抜け出しからのフィニッシュで日本の牽引役になる。
 
 また、“世界基準”のGK鈴木彩艶(浦和)には、2019年U-17ワールドカップ時のように、東京五輪でサブだった悔しさをパリ世代の守護神として大いに晴らしてもらいたい。

 ともに所属クラブで定位置を獲得し、貢献度の高いプレーをしているMF松岡大起(鳥栖)と右SB半田陸(山形)、J1で6得点のMF荒木遼太郎(鹿島)は中心選手になりうる存在。相模原への期限付き移籍直後から先発出場中のCB藤原優大は、青森山田高仕込みの球際の強さと高さ、そして経験値でほかのDFとの差をつけるのではないか。

 2トップの一角は“将来性枠”に。「走る・跳ぶ」が魅力の大型FW中島大嘉(札幌)、サブには198センチでしなやかさと巧さを兼ね備えた中学3年生のMF木吹翔太(JFAアカデミー福島U-15WEST)という“規格外”を抜擢した。

取材・文●吉田太郎

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