アップル、「macOSが動くiPhone」を実験中とのウワサ
Apple

アップルはMacのプロセッサをIntel製からAppleSiliconへ、すなわちiPhoneに搭載されたA13 Bionic等と同じArmアーキテクチャのチップに移行すると発表したばかりです。

そんななか、同社がiPhone上でmacOSを動かすことに取り組んでいるとの噂が報じられています。

リーカーのMauri QHD氏によると、アップルは「macOSが動くiPhone」のプロトタイプを開発中とのことです。それは「Linda」か「Dex」タイプだとも述べています。

Lindaとは、おそらくRazerの「Poject Linda」を指していると思われます。スマートフォンをドック型ステーションに装着し、ノートPCスタイルで利用できる形態のことです。また後者の「Dex」とはサムスンのGalaxy Noteシリーズが備えている機能であり、Note10/10+世代では大型の外付けモニタのほかWindows/Macマシンと接続してデスクトップ的に運用できます。

さらにMauri QHD氏は、それらが「準備ができている」「プロトタイプに取り組んでいる」としつつ、改良するために時間を掛けていると述べています。そして2つのオプション(他のツイートと合わせて解釈するとLinda=専用ドックタイプとDex=汎用の外付けモニタやPCとの接続タイプ)あるとしながらも実現に至るのは1つだけで、「95%は確信しているが、100%ではない。それは多くの要因に依存している」との但し書きを付けています。

より興味深いのは、「iPhoneでiOSとmacOSのデュアルブートができるということですか?」との質問に対する回答です。Mauri QHD氏は「それよりはハイブリッドだが、少なくともそれをベースにしている」と述べています。

ほか同氏は「アップルがiPadOSとmacOSを備えたiPadのプロトタイプに取り組んでいる」ともツイートしており、「ずっと言っていたことだが、今では100%確認済みです」と自信の程を語っていたこともありました。

かつてアップルのクックCEOは「MacとiPadのハイブリッド端末は作らない」と発言していましたが、それは2015年のこと。同社がMacのArmベース移行を本格的に検討し始めたのはまさに2015〜2016年との噂もあり、発言後に方針が変更されていたとしてもおかしくはありません。

またアップルはiOS/iPadOSをmacOSに移植しやすくするProject Catalystの発表(プロジェクト名が正式発表されたのは1年後であり、実質的には予告)において、iOSとmacOSを統合するのかとの問いには「ノー」と答えていました。

とはいえ、MacアプリのApple Silicon移行用開発キットDTKには(iPhone用のA12 Bionicから派生した)A12Z Bionicが搭載されており、iPhone上でmacOSを動作させることは(搭載メモリ量の制約はありますが)そう困難ではないはず。

もしもプロトタイプ開発が本当だとしても、あくまでアップル社内での実験に終わる可能性も高そうですが、「Windows 7が動作するケータイ」ことF-07Cのような手のひらMacが登場することも夢見たいところです。

Source:Mauri QHD(Twitter)

Via:AppleInsider