インタビュー:愛内里菜「終わりが始まりに繋がっている、新しい自分に出会えるチャンス」
――デビューされてから、色々な出来事があっかたと思いますが、特に記憶に残ってる想い出は?
愛内:本当にライブが1番の楽しみで、大好きでずっとやってきたので、初めてワンマンで出来たライブはすごく印象に残っていて。どのライブも初心の気持ちを忘れずにやっていこうという想いでずっときているので。初めてみんなと繋がり合えて、音楽で一つになれて感動した場所だったので、やっぱり初めてのツアーかなぁ。そこからライブハウスだったり、ホールクラスだったり、色んなライブを重ねて。ライブごとに色んな味わいがあったので、ライブのことがとても鮮明に残っていますね。――自分にとっての初心だったり、こうして10年以上も活動を続けられてきたパワーの源は何だと思いますか?
愛内:ファンの皆さんの気持ちでしたね。この決断をする時にも1番迷った所でもあったし、今でも胸が痛くて、ずっと引っ掛かっている部分だったりもしますし。私が書いてきたテーマも、誰かに伝わる、誰かの気持ちを支えられる、誰かの背中を押すことが出来るメッセージを伝えられたらな、というのが歌手になりたいと思った時の切っ掛けだったので。愛だったり、ハッピーだったり、前向きな気持ちが伝わるようにと思って、ずっと制作してきたので。応援してくれる人の気持ちが、1番のパワーの源になってましたね。――デビューから現在に至るまで、自分自身が成長したり変化したと感じる部分はありますか?
愛内:成長したなという部分…どうなんでしょう?――どちらかというと、変わってないという気持ちの方が強い?
愛内:変わってないと思っている方が大きいかもしれないですね(笑)。19歳でデビューして、気付いたら今回のライブで30歳になっていて。今まで3周年とか5周年とか振り返ることをしてこなかったんですね。10周年で初めて色んな企画を立てたり、作品も創ったりしたので、一気にシャッ!って(笑)。「もう本当に気付いたら10年やってたんだ」という所だったので、長いと感じたことも全然無くて。10年が一区切りみたいな、やっとちょっと振り返ってみたけど…というような感じでしたね。――30歳になられて、大人の女性になったという実感は?
愛内:作品の音作りだったり歌詞の世界観を見ると、やっぱり19歳の時とはもう全然変わってきて。歌詞にはいつもその時々のリアルな自分の気持ちを載せてきてたので、それを読むと、成長してる部分はあるのかな?って。歳を重ねるごとに自然と使う言葉も、興味を持つ音も変わってきてるし、音楽と共に成長してきた部分はありますね。でも女性としては、ライブでも「30歳が信じられへんー!」って何回も言っちゃったんですけど、歌ってたら一瞬で30歳になっちゃったみたいな感じですね(笑)。――職場などでは責任が増える分、仕事の幅が広がったり、やり甲斐のある仕事ができる様になったりしますが、20代から30代になった瞬間は結構くるモノがありますよね。
愛内:そうなんですよ!この前、免許の更新があったので、生年月日を書く欄に「あっ、30とか書くんだ。もう左側の数字が2じゃないんだ…」って初めて思った時に、ちょっとズシッときましたね(笑)。――歌詞を見ていると、ラストアルバムですが、悲壮感が全面に漂っている訳ではなく、幸福感に満ちているように感じて。もちろん全く後悔が残ってないとは思ってないですけど、歌詞を書いてる時点ですごく前向きな気持になっていたように思えました。
愛内:そうですね。「HANABI」を書いて、覚悟を決めて。やっぱり、その時はとても不安も強くて、本当に色んな葛藤を胸に抱きながら、この曲を作ってたんですけど。そこから一つ一つ自分の10年間を振り返りながら、始まりの日のことも思い出しながら、10年間で刻んできた色んな感情を重ね合わせて歌詞を書いていきました。一曲一曲、書いては録り、書いては録りという作業をしていく中で、自分の決意、決心もレコーディングと共にしっかりと固まっていったような状況だったので。最後に行けば行くほど前向きな言葉を使って歌詞を書くことが出来るようになったし。本当に制作しながら自分の気持ちも整理じゃないですけど、歌詞を書いて、一曲声にして口にして歌うことで、自分自身も気持ちを進めていかなきゃという想いで歌詞を書いたし。書けたことで納得じゃないですけど、色々と抱えてる不安だったりを少しずつ前向きな気持ちに変えていくことが出来ました。このアルバムを聴いた時に、やっぱり人生どんな人にも色んなスタートのシーンがあって、色んな終わりのシーンがあって、様々なシーンを重ねて生きているんだなと思うんですけど、いつも終わりが始まりに繋がっているという「新しい自分に出会えるチャンスなんだ」って、そういう未来を感じてもらえるアルバムになって欲しいという気持ちがすごく強かったので。アルバムが出来た時には、自分の中で10年間しっかりやってこれたんだという納得と、届け切れたという少しの自信も、全部含めて前向きな気持ちで作り終えることが出来ました。
