スポニチ

写真拡大

 ◇交流戦 阪神8─1楽天(2026年6月5日 甲子園)

 【原口文仁 視点】2―0の6回、阪神・高寺が右前打で出塁し、打席には伏見。どうしても追加点が欲しい場面なので得点圏に進めて8番・熊谷で…という場面だったが、阪神ベンチはヒットエンドランを仕掛けた。

 伏見の初球はバントの構えだったが(ボール)、2球目にヒッティングに切り替えて遊ゴロ。三遊間に高く跳ねており一塁に送球する間に、スタートを切っていた高寺は一気に三塁を奪った。遊撃も守っていた高寺には、あの方向の打球なら自分の姿が視界に入っていないのを確信できたのだろう、好走塁だった。続く熊谷の中前適時打は、1死三塁としたことで前進守備となった二遊間を抜けていった。熊谷からも、この1点という意識が伝わる一打だった。

 2回に先頭の佐藤輝が四球を選んで二盗、4回も先頭の森下が四球から二盗。1試合3盗塁だった。この試合は序盤から走る意識が徹底されていた。連打が難しいなら、四球を奪って、足を絡めるというタイガースらしい攻撃パターン。動いて流れをつかんだ結果が、結果的に大量点を呼び込んだとも言える。再び加速する、きっかけになる1勝だと思う。(本紙評論家)