物価高でランチも高騰!?チケット型や冷蔵庫で置き食も 社員を救う福利厚生の最前線

6月に入り、1000品目を超える飲食料品が値上げとなる中、物価高は毎日のランチにも大きな打撃を与えています。物価高の中、石川県のランチ事情と企業の奮闘を取材しました。
100円の驚き価格も登場します。
帝国データバンクが発表した今月の飲食料品の値上げ品目は、1078品目。
ひと月で値上げ品目が1000品目を超えたのは今年に入って4月以来、2度目です。
「いままで1000円やったのが2000円になって。ちょっと厳しい」「コンビニでも結構高くなってきている」
物価高は、毎日のランチにも大きな影響を与えています。
リクルートが今年3月に実施した調査によりますと、20代から60代の男女が平日のランチにかける予算の全国平均は496円。去年からおよそ2.3パーセント上昇し、過去最高額を更新しています。
なかでも飲食店でのランチ代の平均は1338円と6年連続で増加しています。
金沢市内に勤める会社員のランチ事情は・・・
Q:だいたいランチはいつもどのくらい?「800〜900円くらい」
20代女性 「きょうは2,3000円くらい。おすし。」
20代女性 「1200円以上」「(昔は)ワンコインでもいけた記憶がある」
かつて500円で食べられたランチですが、今では1000円を超えることも多いようです。
そんな中、充実したランチのための食事補助の取り組みが続々と登場しています。
ずらりと長い行列ができていたのは、県庁の食堂です。
3月にリニューアルしたばかりの食堂は、低価格で誰でも利用でき、ランチタイムには、210の座席は満席に。県職員「しっかり食べるには食堂の方がいいかなと。いつもだいたい500円台。助かってます」
この低価格を実現しているのは、今年度から始まった県の職員からなる互助会での支援です。
県福利厚生室 山川恵子室長
「県としての補助ではないが、食堂を運営している県職員互助会で光熱水費として4月から年間450万円を上限に助成している」一方、こちら米心石川の社内に設置されているのは、サラダやフルーツなど新鮮な商品がずらりと並んだ冷蔵庫です。
米心石川では外部企業のサービスを会社が月額料金の一部を負担して導入しています。このサービスで取り扱うのは、冷蔵・冷凍あわせて140種類です。
「忙しくておかずが少ないなというときに利用している」
商品のうち7割は、なんと100円で購入できます。
食事補助の充実は、人手不足に悩む中小企業の従業員確保にもつながると期待されています。
米心石川 大西祐貴主任
「ここから中途採用や新卒採用のかたとか、新しく入ってくるパートさんなど。福利厚生として充実させたいという気持ちもあり導入した」このような食の福利厚生に取り組む企業の増加の背景には、税制の変化があると専門家は指摘します。
「食事補助の非課税枠が月額7500円に増えたということで、食事補助が第三の賃上げとして浮上してきている」
企業の食事補助制度については今年4月、42年ぶりに税制が見直されています。
企業が非課税で支給できる食事補助の給付額についてこれまで3500円だった上限が、2倍以上となる7500円へと引き上げられました。
一方で
企業が非課税で食事補助をする場合、食事代の50%以上を従業員が支払っていなければいけないというルールがあり、これがネックとなっています。金沢大学 小澤裕香准教授
「ちょっと(額が)過ぎてしまったら給与になってしまうので課税処理されちゃうとか、そういう煩雑な手続きがある」企業側には領収書の照合作業などの膨大な事務作業が必要となることから税制変更の追い風の一方で、食事補助の導入を見送る企業も多いということです。
この煩雑な作業をせずに食事補助の導入をしているのが、金沢市に本社がある葬祭事業のシオタニです。
およそ2年前に導入したのが…
お金をチャージして使うことができるカードサービスです。従業員と企業それぞれが毎月3500円を食事代としてカード内に入金します。
カード型のサービスは
▼入金額以上は利用できないことや▼使用できる商品が食料品に限られていることから企業は非課税枠や50%ルールに関する煩雑な作業をせずに食事補助を導入できます。社員はカードと連携している飲食店やコンビニで好きな商品を購入可能
社員「お金がいらないのですごく楽。コンビニでもお店でも自分で選んで食べられるというのがすごくありがたい」
シオタニ株式会社 塩谷知子取締役
「利用率は90パーセントは毎月超えている。ほとんどの人が使っている」金沢大学 小澤裕香准教授
「立地や会社の規模に応じていろんな方法がとれる。緊急的な対応としては非常に助かる従業員も多いと思う」さまざまな形で展開されている食事補助。
物価高騰の波を乗り切るための施策は、日々進化しているようです。