「アヤセは絶好調の域にある」フェイエ指揮官が太鼓判。“三拍子”揃った上田綺世は4年前と異なる充実感と共にW杯を迎える【現地発】
DF渡辺剛はフル出場、FW上田綺世は86分間プレーした。試合後、日本人記者団の取材に応じた上田は「優勝がなくなってから、チームとしてCLを目ざして戦ってきました。その目標が叶い、良かったと思います。来シーズンにつながります」と語った。
同時に、開幕前に建てた“シーズン完走”という目標も達成できそうだ。プレー時間を比較すると、今季の上田は1年目のおよそ3倍、2年目の2倍、スタッツを伸ばしている。
1年目 出場25試合815分間 8ゴール
2年目 出場21試合1,204分間 7ゴール
今 季 出場31試合2,534分間 25ゴール(第33節終了時点)
悔やまれるのは昨季。ハムストリングの負傷で24年10月27日のユトレヒト戦を欠場した上田だったが、復帰を急いで3日後の“デ・クラシケル”、対アヤックスに先発。しかし40分に負傷交代すると、翌年1月半ばまでリハビリを続ける羽目に。その1か月後にも上田は4試合を欠場している。
だから今季の上田は、1年を通じてコンスタントにプレーし続けることが目標の一つだった。結局、彼が欠場したのはたった2試合だけ。夏のプレシーズン中にしっかりコンディションを作り、怪我をしない身体作りに取り組み、そして自分の身体に正直になり、違和感があれば休む勇気を持った。AZ戦後、その成果を彼に振り返ってもらった。
「(今季も)多少、怪我に苦しめられた時期もあったし、100点ではない。ただ今シーズン、トータルで見たら及第点だったと思います。それというのも、昨シーズンは大きな怪我をし、100%(の状態)に戻すまでかなり時間を使い、自分の(飛躍する)チャンスも棒に振った。そこから学んだ教訓を活かせたと思います」
昨年11月の時点で、上田は開幕11試合で13 ゴールを叩き出していた。当時、ロビン・ファン・ペルシ監督は「(上田の好調の)鍵はフィットネスです。良いプレシーズンを過ごしたことが肝心でした。過去2シーズンは最初からプレーすることが少なかったのですが、今季はプレーし続けることでフィットネスも自信も増してます」と、背番号9の好調の要因を分析していた。ファン・ペルシ監督はさらに上田の課題も指摘した。
「彼には今、良い流れが来ているのです。技術・フィジカル・戦術といった点で、高みに来ています。そして、彼には次のチャレンジが待ち受けてます。それは、この高いレベルを維持し続けること。(力を込めて)それが最も難しい。ピークに達すること、ピークを保ち続けること。それを(週3試合するとして)3日ごとに達しないといけません。試合が終わったら次の試合、また次の試合――と続けることがチャレンジです」
そこでAZ戦後、ファン・ペルシ監督に「あなたは半年前、『アヤセは今、調子が良いけれど、それを高みで維持することが次のチャレンジ、それが難しい』と発言しました。アヤセは25ゴールを叩き出しました。彼はあなたの指摘した課題を成し遂げたのでしょうか?」と訊いた。
「ええ、この1年のアヤセを見ると、最高のシーズンを送ったと思います。コンディションを落とした時期に少しスランプもありましたが、どんな選手でもシーズン中に一度はそういう時期があるものです。私の目から見て、アヤセはまさに絶好調の域にあり、将来的にそれが衰える兆候はまったくありません。
