中2日でも走り切ったヴェルディ。川崎に敗戦で課題は明確も改めて示した心打つスタイル
ゴールデンウイークに迎えた連戦。中3日の川崎に対し、中2日で等々力でのアウェー戦に挑んだ東京Vは、後半のワンチャンスを川崎のキャプテン・脇坂泰斗に決められ、4連勝中のなか、5試合ぶりの黒星を突き付けられた。
劇的な勝利を挙げた前節の柏戦(〇1−0)からスタメンを7人入れ替えて臨んだ一戦は、確かに序盤は後方からの組み立てやロングフィードと、前線の動き出しが上手く噛み合わず、「いまひとつ腹が据わっていなかったなという風に思います。それは自分のアプローチが拙いのだなと感じます」(城福浩監督)と、効果的な攻撃を仕掛けることはできなかった。
「特に守備において、あまり腰が引けることなく前から行こうとしてくれたので、そこは評価してあげたいと思います。ただ、いつ行って、いつやめるのかというところは、やはり底上げをもっともっとしないといけないなという風に思います。そこのプレーの判断の質が、やはりゲームに常に出ている選手と、そうでない選手では差があった。特に、前半の30分ぐらいまではアジャストするのにかなり時間がかかったと認識しています。
それでも球際のところでよく戦ったので、前半は失点ゼロで抑えられましたが、その入れ替わり方、やはり判断のところは、これを機にしっかり学ばせたいなと思います。
後半については我々が盛り返したと認識していますし、あの失点以外で相手にチャンスを作られたかというと、ちょっと私は思い出せないです。それぐらい押し込んだ中で、あのスローイン1本をどこに投げるか(スローインを撥ね返されたところから失点)。それぐらいの細部のところでも、やはり判断が常に出ている選手とそうでない選手で少し差があるので、そこからスタートしたあの失点というのは本当にもったいないなと思います。
勝点ゼロで終わるような試合ではないところで、やはり細部のところで我々が拙いところを見せてしまえば、川崎さんもクオリティがあるので、本当にあのスローインからのプレーというのはもったいないなと思いますし、しっかりみんなで学んでいきたいです」
ボール保持率では後れを取ったが(43パーセントと57パーセント)シュート数では9本対5本と上回り、枠内シュートは川崎に決勝弾につながる1本しか許していない(東京Vは5本)。
指揮官の言葉通り、負ける試合ではなかったと言える。それでも、勝ち切れなかったのはやはり細部の差だろう。そこをどう改善していくかが、百年構想リーグの最終順位や、夏から始まる新シーズンに大きく関係するはずだ。
もっともそれはポジティブに考えればチームとしての伸びしろである。前線で先発し、川崎に猛プレスをかけ続け、ミスを誘発した直後の61分に揃って交代となった寺沼星文、白井亮丞、新井悠太が悔しそうな表情を浮かべたのも印象的であった。その悔しは今後につながるに違いない。最後まで戦ったチームには試合後にはサポーターからも熱い声援が送られた。
何より“湯気が出るほど”勝利のために走り、ファイトするチームには明るい未来が待っていて欲しいと個人的に強く思う。この日のゲームに勝ったのは川崎であったが、そう願いたくなるプレーをヴェルディの選手たちは示してくれたと感じる。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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