種子島宇宙センターから打ち上げられる日本の主力ロケット「H3」8号機(鹿児島県南種子町で)

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 日本酒メーカー「獺祭(だっさい)」(山口県)と三菱重工業は、国際宇宙ステーション(ISS)で清酒の原材料の発酵に成功し、試験で得た「もろみ」をもとに地上で清酒116ミリ・リットルを仕上げた。

 このうち100ミリ・リットルを詰めたボトル1本を1億1000万円(税込み)で販売、日本人が購入したという。売り上げは日本の宇宙開発に役立つ形で寄付する。

 両社は2024年から、月面での清酒製造を目指す「獺祭MOONプロジェクト」を進めている。25年10月、原材料や共同開発した醸造装置を宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))の主力ロケット「H3」に載せ、ISSに運んだ。

 試験はJAXAの実験装置内で行われ、月面重力を模した環境で発酵過程を2週間確認した。試験で得られたもろみ約260グラムはアルコール分が12%に達しており、地上と同じ手法で醸造が可能なことがわかったという。

 もろみは3月13日に獺祭本社蔵に到着し、同24日に清酒が完成した。東北大と協力し、酒粕(さけかす)などの成分解析も進めるとしている。