求人には「アルバイト」と書かれていたのに、面接では「パート扱いです」と言われました。この2つは同じではないのでしょうか?
「アルバイト」と「パート」に違いはある? 法律上の位置づけと判断基準
求人情報で「アルバイト」として募集されていたにもかかわらず、面接時に「パート扱いになる」と説明を受けると、条件面で何か違いがあるのではないかと不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、法律上「アルバイト」と「パート」に明確な違いはありません。どちらも法律(パートタイム・有期雇用労働法)においては、「短時間労働者」というひとつのカテゴリに分類されます。
厚生労働省によると、「パート」「アルバイト」などの呼称の違いによらず、「正社員(通常の労働者)と比較して1週間の所定労働時間が短い労働者」で「有期雇用(1年や3年など定めがある労働契約)で働く労働者」であれば、「パートタイム・有期雇用労働法」の対象となります。
社会保険や税金の負担を決めるのは「呼び名」ではなく「年収」や「労働時間」などの条件
「パート扱い」と言われた際、最も気になるのは給与や手取り額への影響ではないでしょうか。
手取りに関する仕組みにおいて、重要なのは呼称ではなく、勤務先の企業規模や「どのくらい稼ぎ、どのくらい働くか」といった数字の部分の条件です。まず、所得税が発生する「年収の壁」は、アルバイトでもパートでも一律に適用されます。
さらに重要なのが社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入要件です。厚生労働省によれば、2026年4月時点における社会保険加入の要件は以下の通りです。
・勤め先の従業員数が51人以上
・所定内賃金が月額8.8万円以上
・週の所定労働時間が20時間以上
・2ヶ月超の雇用が見込まれる
・学生ではない
企業が「パート」と言い換える背景
法律上の違いはないとはいえ、なぜ面接官はわざわざ言い換えたのでしょうか。求人では、応募しやすい層や働き方のイメージを示すために「アルバイト」「パート」を使い分けることがあります。
1つ目の理由は「属性」です。一般的に、学生やフリーターを「アルバイト」、主婦(主夫)層を「パート」と呼ぶ傾向があります。今回のケースで面接官が「パート扱い」と言ったのは、その企業が主婦(主夫)層向けの働き方を想定していた可能性があります。
2つ目は「勤務スタイル」です。アルバイトはシフトの自由度が比較的高いイメージがある一方、パートは平日昼間の固定的な勤務を想定して使われることがあります。ただし、これは法律上の区分ではなく、求人上のイメージに近いものです。
呼称にとらわれず、その企業での契約内容が自分の希望する働き方や条件に合っているかを確認することが重要です。
まとめ
「アルバイト」だと思って応募したのに「パート扱い」だと言われた場合でも、呼び名よりも具体的な労働条件を確認することが大切です。まず確認すべきは「基本給(時給)」です。同じ仕事をしている他のスタッフとの時給差がある場合は、その理由を聞いても問題ないでしょう。
次に社会保険の加入についてです。自分が扶養内で働きたいのか、それとも社会保険に加入して手厚い保障を受けたいのかを明確にしたうえで、契約上の所定労働時間が週何時間になるのかを確認することが重要です。
面接時に感じた疑問は、その場で解消しておくことが賢い働き方につながります。
出典
厚生労働省 パートタイム労働者、有期雇用労働者の雇用管理の改善のために
厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト 従業員のみなさま 社会保険加入の要件
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
