「言論弾圧」で話題 社民党「福島みずほ」党首が披露した驚異の「のらりくらり話法」
記者会見が話題に
議員数が少ないこともあり、滅多に話題になることのない社民党が注目を集めている。きっかけは4月6日、党首選を経たあとの記者会見である。
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実に13年ぶりに実施され、福島瑞穂氏、大椿裕子氏、ラサール石井氏の3名で争った党首選は、決選投票の結果、福島氏の当選が確定した。
問題になったのはその後に開かれた記者会見だ。候補者3名が出席したにもかかわらず、福島氏以外の候補者には発言の機会が一切与えられないどころか、記者からの質問に答えることすら許されないという異様な光景が、記者、カメラの前で展開されたのだ。

その場にいた有名記者、東京新聞の望月衣塑子氏が会見のあり方がおかしいと繰り返し指摘したが、これもすべて無視。途中、大椿氏が無言で退席する様もそのまま映し出されていたこともあり、党内の不協和音を可視化する結果に。大椿氏はXなどで不満をストレートに表明している。
記者会見が話題に
あまりにもわかりやすい言論弾圧ぶりが大いに注目と批判を集めたこともあり、8日の党首会見で福島氏は問題の会見の不手際を謝罪することとなる。もっとも、自身には責任がないというのが彼女の主張だ。
会見で2名に発言を許可しなかったのは、「選挙実施本部の決定」である旨を繰り返した。自分の意志ではなく、合議体である選挙実施本部が決めたことであり、それに従っただけだ――と言うのである。
これが本当ならば福島氏には責任がないことになるのだが、発言が封じられた側の大椿氏は福島党首の意向によるものだ、と別の場で明言している。つまり「選挙実施本部の決定」に影響を与えたのは福島党首自身である、という主張だ。この場合、結局のところ言論弾圧をしたのは福島氏だということになる。
「のらりくらり」の連続
8日の福島氏の党首会談では当然、この点についても記者から質問が出た。これに対する福島氏の返答は、のらりくらりと話をそらす話法の典型とも言えるものに終始している。以下、少し長くなるがその部分の質疑をなるべくそのままの形で文字起こししてみよう。最初に口火を切ったのは毎日新聞記者である(わかりやすくするために言葉を一部修正しています)。
記者「選挙本部の決定件があり、それに従ったという福島さんの発言はよくわかりました。とはいえですね、福島さんが会見のあり方についてどういう意向を持っているかということを選挙実施本部に伝えた事実があるかどうかという点を伺いたいです。
というのも大椿さんはXで“選挙実施本部が粘り強く(3人での会見をするように)働きかけたのに福島氏が応じず、当選者単独での記者会見にこだわり続けた結果、私たちには発言の機会を与えられない記者会見となりました”と言っています。
ここの言い分が違っているのではっきりさせてもらいたい。
実施本部に福島さんの意向を伝えたのかについて」
「言い分が食い違っているんですが」
やり取りの紹介を続ける。
福島氏「いや、実施本部は実施本部として決定をしております。だからそれは私は関係ありません。また私に対する働きかけとかいうのもありません」
記者「福島さんからは伝えたんですか?」
福島氏「実施本部が全部決めていることです。で、最終的にその日の朝も多分会議をやってると思うんですが、それの結果も聞いておりません」
記者「無いっておっしゃったのは、福島さんから意向を伝えたことは無い、福島さんから実施本部あるいはその関係者に会見のあり方について意向を伝えたことが無い、ということですか?」
福島「ですからすべて実施本部が決めることですので、私はそれを尊重していますし、私が口を出す話ではありません」
記者「口は出していない、と。そこは事実関係が(大椿氏の主張と)違うと思うんですけど。言い分が食い違っているんですが」
聞いていないことに答え続ける
意向を伝えたかどうか、イエスかノーかで答えれば済む質問になぜかストレートに答えない福島氏。
押し問答のような質疑の後、いったん会見は別の話題に移るのだが、その後望月氏が自分の取材では、福島氏の意向が強く働いたとの証言を得ていると言い、その事実を認めるべきだと迫る。さらに別の記者(産経新聞)が、先ほど問題になった「意向」を伝えたかどうかを再度質問した。
記者「実施本部が決定したというのはわかりましたが、決定の過程において事前に福島さんが実施本部側に記者会見は福島さん一人で行う、二人に発言の機会は認めない、といった意向を伝えたということは無かった、ということで改めて明言できますか?」
福島氏「そうですね。私の意向は普段話すことはあるかもしれないけど、でも実施本部が決めることなのでそこはお任せしています」
記者「あの、事前に実施本部に意向を伝えていなかったかどうかについて、いまお答えいただいてなかったと思うのですが」
福島氏「実施本部一人一人に私は関与していませんから。実施本部が合議体で決めることです」
「というかですね……」
記者「いや、決定のタイミングはいいんですけど、事前に福島さんが実施本部に対して『落選者に発言の機会を認めない』ということを伝えていない、と明言できるかどうかどうか(を聞いているのです)」
福島氏「どうしますか、という問い合わせはあったかもしれませんが」
記者「実施本部側に対して、会見のしきりに関して伝えたことは一回もない、ということでよろしかったですか」
福島氏「というかですね……」
記者「いや、というかではなく、そこだけ確認したいんです」
福島氏「実施本部に直接ああしろ、こうしろという立場にはありません」
記者「いや立場にあるかどうかではなく、伝えたかどうかという行為の部分をお訊ねしたいのです」
福島氏「直接実施本部の人たちと話はしておりません」
結局、ここでも「のらりくらり」が繰り返され、別の質問に移り、聞く側も見る側もモヤモヤを抱えたまま、記者会見は終わったのである。過去、与党の政治家の「話法」はよく批判されてきたが、今回のこれは「みずほ話法」と名付けられても仕方がないかもしれない。このメンタルの強さが今後の社民党の党勢拡大につながることはあるのだろうか。政治部デスクはこう見る。
「党勢拡大はまったく望めない状況で、むしろ常に党存亡の危機と背中合わせです。福島氏は弁護士として人権派と呼ばれる立場で活動をしてきた人物ですよね。パートナーの海渡雄一弁護士も人権派の顔的な存在です。社会的に立場の弱い者にできるだけ寄り添うことを旨としてきたわけですが、今回の福島氏の振る舞いは言論封殺と言われても仕方ないし、権力側へ宗旨替えでもしたかのように映り、これまでのご自身のスタンスと大いに乖離があります。少なくとも福島氏の支持者が見たい姿でなかったことは事実でしょう」
火が燃え尽きる前の最後の輝きならぬ炎上というところだろうか。
デイリー新潮編集部
