広島 栗林良吏が初先発「マダックス」&「1―0完封」同時達成、球団史上初の快投!!
◇セ・リーグ 広島1―0中日(2026年3月29日 マツダ)
昨季まで主に守護神を務めていた広島・栗林良吏投手(29)が、29日の中日戦(マツダ)でプロ初先発し、球数95球で1安打完封勝利を飾った。走者1人を許したのみの“準完全投球”の快投を展開。初先発での「マダックス(100球未満の完封)」と「1―0完封」の同時達成は、球団初の快挙となった。チームは22年以来、4年ぶりの開幕カード3連勝を飾った。
1―0の9回2死。栗林は、28人目の打者・板山を空振り三振に仕留めると、右拳を握りしめて吠えた。95球で1安打完封。初先発でマダックスを達成し、喜びを爆発させた。
「もう勝ったのがうれしかった。最高。(9回に)あの曲を流すのが一つの目標だった。流しただけじゃなくて、そのまま自分が守りきることができて良かった」
9回のマウンドに向かう際には、抑えの時の登場曲「Narco(ナルコ)」が流れた。ファンからも温かい手拍子で送り出され、期待に応えた。かつての守護神は、これまで同様、目の前の打者に集中することだけを意識。140キロ中盤の直球を軸にカーブ、フォーク、カットボールに加え、プロ入り後、封印していたスライダーも解禁して中日打線を手玉に取った。7回まで無安打投球を継続。完全試合まであと6人に迫った8回先頭で細川に中前打を打たれたが、以降も気落ちすることなく、6者連続アウトで締めた。
お立ち台では「(安打を打たれた時の)ため息が気持ちよかった」と冗談を交えて球場を笑いに包んだ。登板前にはスコアボードに映し出されたノーヒットノーラン賞を確認しており、「もしかしたらいけるかなと思っていたが、やっぱり(ダメ)でした」と苦笑いした右腕。それでも、初先発とは思えない落ち着きで、1―0という緊迫した展開の中を一人で投げ抜いた。賞品の代わりに、新井監督から最大限の賛辞を受け取った。
「すごいとしか言いようがない。まさか初登板でマダックスをするとは夢にも思っていなかった。抑えをやっている時より、生き生きと楽しそうに投げているなと感じた」
(3連勝導いた/) 相手先発・高橋宏とは、23年の前回WBCでともに戦った間柄。同じ愛知出身でもあることから公私にわたって親交があり、「刺激をもらいながら、負けたくないという気持ちでいた」と栗林。ゲームセットの瞬間には、相手先発右腕から拍手も送られた。チームは4年ぶりの開幕カード3連勝。マツダスタジアムでは前回リーグ優勝の18年以来8年ぶりとなった。思えば8年前の相手も中日。最高の形で、開幕ダッシュを決めた。 (長谷川 凡記)
○…6年目プロ初先発の栗林(広)がプロ初完封を投球数95球の「マダックス(100球未満の9回完封)」で達成した。広島投手のマダックスは24年6月25日、ヤクルト戦の森下以来2年ぶり26人目で48度目。プロ初先発での達成は62年4月14日国鉄戦で、新人の池田英俊がプロ2度目登板の初先発を89球で初完封して以来64年ぶり2度目。池田は4―0のスコアで勝利しており、1―0の接戦を制したのは今回が初めて。
○…栗林は走者1人を許しただけの「準完全試合」も達成。こちらは65年10月2日阪神戦の外木場義郎(ノーヒットノーラン)、15年3月28日ヤクルト戦のジョンソンに続く、チーム11年ぶり3人目。
