ヤクルト開幕連勝 池山采配ズバリ!20歳の鈴木叶が初3番でV撃、先発・山野8番起用で先制打
◇セ・リーグ ヤクルト5−2DeNA(2026年3月28日 横浜)
「ブンブン丸」野球の象徴だ。同点の3回無死一、二塁。セオリーは犠打だ。打席に入ったヤクルト・鈴木叶も「バントかなと思った」。池山監督のサインは「打て」だった。
「“打て”が出たので、思い切っていくだけだった」。初球から全球スイング。追い込まれながらも4球目の138キロフォークを捉え、左翼線へ決勝の適時二塁打を放った。これが通算3試合目のスタメンマスクが、初の3番抜てき。「驚きもあったけど“やったろう”と」と意気に感じ、結果につなげた。
指揮官は「勝負強さも備えてもらえれば」と将来も見据えて託した。5―2の7回無死一、二塁の打席でも「打て」のサイン。結果は一邪飛に倒れたが「まだ若い。経験しながら結果を出しながらというところになってくる」と糧とすることを期待した。「3番で打撃の方もライバル心を持ってもらえればと置いた」と前日の古賀と同じ「3番・捕手」で起用して、2安打と存在感を発揮。WBCに出場した中村悠らライバルが多い捕手陣の中で猛アピールした。
新生ヤクルトを背負って立つことが期待される20歳。リードでもその片りんを見せた。「準備はしてきた」と左腕・山野を強気のリードで引っ張った。衣川バッテリーコーチは「物おじしない。3年目にしては素晴らしい」と絶賛。接戦の中、フル出場で昨年最下位に沈んだチームを開幕2連勝に導いた。
第1回WBCで日本が優勝した06年3月21日生まれ。両親から「日本代表のように夢を叶(かな)えてほしい」と願いを込められ「叶(きょう)」と名付けられた。「まだまだ反省するところはたくさんある。次に向けて課題を生かしていきたい」。3年目の若武者は、自身と燕ファンの夢をかなえるために、力強く歩み出した。(小野寺 大)
◇鈴木 叶(すずき・きょう)2006年(平18)3月21日生まれ、静岡県出身の20歳。常葉大菊川では2年春から4番を務め、3年春に甲子園出場。高校通算21本塁打。23年ドラフト4位でヤクルト入団。1軍初出場の24年6月12日のソフトバンク戦では球団高卒新人では70年ぶりのスタメンマスクをかぶり、初安打初打点をマーク。昨季は2試合で打率.333、1打点だった。1メートル81、81キロ。右投げ右打ち。
≪全力疾走でもぎ取った≫「8番・投手」の山野が投打で躍動した。2回2死一、三塁で外角低めの140キロフォークを三遊間に転がし、先制の適時内野安打。「8番に置いてる何か意味があると思う。ピッチャーですけど、野手の気持ちで打つように」と全力疾走で一塁を駆け抜け、ガッツポーズを見せた。「大事な1点だった」という自身の援護でリードを奪うと、8安打を浴びながらも要所を締める粘投で7回2失点で勝利投手に。「今日のゲーム凄い大事だと思っていた。勝ててホッとしている」。開幕連勝の立役者に池山監督も「ズルズルいかずよくしのいでくれた」と称えた。
▼ヤクルトのキハダ(開幕から2試合連続セーブ)チームの勝ちに貢献するために来た。(ウイニングボールを手に)自分にも家族にとっても大事。こういうものがあると思い出せるので大事にしたい。
