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 将棋の第75期王将戦(特別協力・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社)7番勝負はきょう25日、大阪府高槻市の関西将棋会館で最終第7局がスタートする。シリーズ成績は5連覇を狙う藤井聡太王将(23)=名人含む6冠=、挑戦者の永瀬拓矢九段(33)ともに3勝3敗。両者は24日に現地入りして最終決戦に備えた。対局は午前9時に開始。最終局のため、先後は振り駒で決まる。

 5連覇が懸かる藤井は柔和な笑みを浮かべた。19度目の2日制7番勝負でまだ敗退がないどころか、3敗したのも初めて。それでも第7局への抱負を問われ、「(振り駒前で)展開は分からないが、均衡の取れた中終盤が続くような将棋を目指したい」。決して勝ちたいと言わず、熱戦を期す言葉に藤井らしさが映った。

 2024年12月に大阪市福島区から移転してオープンした関西将棋会館で初めてのタイトル戦。藤井の出現以降の勢いにも乗って東京と大阪に新会館、地元・愛知には対局場ができた。

 昨年9月の王位戦第6局は静岡県牧之原市で予定したが竜巻のため東京・将棋会館へ場所を移して実施。同会館初のタイトル戦を飾って6連覇すると、今月18、19日は名古屋で今期第6局も勝利。今回も勝利なら、三都の常設対局場初のタイトル戦に自ら出場して勝者に名を刻むことができる。

 今回対局する御上段の間は、木村義雄十四世名人から谷川浩司十七世名人まで4人の永世名人の掛け軸が掲げられている。「以前の会館と変わらず、慣れ親しんだ環境で集中して指せる」。一方で、タイトル戦での和服への着替えや食事で使える個室の存在を知らず、「この会館にもまだ知らないことはあるんだな」と苦笑い。対局中の集中力とは裏腹に王者はオンとオフを使い分けた。 (筒崎 嘉一)