ちいかわで雑音入らずの“モニター下マイク”にデスクすっきり
デスクに置かれたマイクって、実はそれなりに邪魔じゃないですか?
たとえば、FPSをプレイ中に「ここぞ」という場面でチームにコールアウトしたい、でもマイクがモニターに被って画面が見づらい……とか。
Web会議で画面や手元の資料を見ながら話したいのに、ただでさえ狭いデスクにマイクの置き場が悩ましい…とか。
そういう地味なストレスを解決してくれそうなマイクが出てきました。
デスクの「2つのノイズ問題」に向き合うマイク
特にゲーマーや配信者のデスクには、従来から2つの問題があったはずです。
ひとつは先ほど書いた「視界のノイズ」で、マイクがモニターに被り、画面が見にくくなること。もうひとつは「音のノイズ」で、マウス操作音やキーボードのタイピング音が入り込んで、声が聞き取りにくくなること。
この問題にまっすぐ向き合っているなと思えたのがMSYの「GRAPHT Compact-Mic XLR Streamer Edition」です。
約60mmの小型ボディに詰め込んだ
このマイクの最大の特徴は、約60mmという超小型ボディです。
組み合わせて使うのは、「ロープロファイル」タイプのマイクアーム。腕の高さを極限まで抑え、デスクの天板すれすれを這うように伸びる、背の低いアームです。
このアームの先端にマイクを取り付けて、モニター下のデッドスペースから立ち上げれば、画面への干渉がなくなります。配信中のワイプカメラにも映り込まず、フェイストラッキングの邪魔にもならないでしょう。その点、Vtuberなどアバターを使う配信者にもうれしいところ。
小さいからといって、音質を妥協しているわけではありません。本体には、日本のメーカーであるプリモ製の10mmのECM(エレクトレットコンデンサーマイク)を搭載しています。
実は日本人の声を支えてきたプリモ
ここで余談的に、プリモについても話しておきましょう。名前を聞いてもピンとこない方がほとんどだと思いますが、実はかなり深いところで日本人の声と関わってきたメーカーなんです。
プリモのマイクは、テレビやラジオといった業務現場で採用され、1970年の大阪万博メイン会場のセンターマイクもプリモ製だったといいます。
同年にプリモは、世界に先駆けてECMの開発に成功。スマートフォンや会議用マイク、カーナビの音声認識など、現代のあらゆる音声入力デバイスに使われているECMの量産化を実現したのです。
さらに、カラオケブームのさなかには「酔っぱらいが落としても叩いても壊れないマイク」を開発し、誰もが気持ちよく歌える環境づくりに貢献し、全国に普及しました。
経営的に紆余曲折あって以降は「部品屋は部品に徹すべし」を経営哲学に、OEMメーカーとして世界中のブランドにマイクカプセルなどを供給し続けています。自分が普段使っているマイクの中に、プリモ製のカプセルが入っているかもしれない。そんな縁の下の力持ち的な存在です。
外部からの音が入りにくい設計
このマイクといえば、「指向性」の話も外せません。
マイクには「音を拾う範囲」があり、この特性のことを指向性といいます。 本製品が採用するのは「ハイパーカーディオイド(鋭指向性)」と呼ばれる特性を持ち、マイク正面の声だけを捉え、それ以外を物理的にカットする設計となっています。
ざっくり言うと、マイク側面や背面の音を拾わないように作られているため、デスク横のスピーカーやエアコンの音も入りにくく、キーボードを激しく叩いても声だけをクリーンに届けやすくなります。
数値で言うと横方向で-7dB、背面(135°・225°方向)では-15dB以下という強力な側面遮音特性を実現。側面からの音は、正面に比べると約22%程度に抑えられ、背面はそれ以上に強くカットされます。S/N比も69.5dBと、このサイズのECMとしては優秀な値でしょう。
FPSでコールアウトがクリアに通るのも、この設計あってこそです。
周波数特性は100Hz〜10kHzで、ボイスチャットや配信に最適化したチューニングが施されています。「BGMやゲームサウンドと組み合わせたミックス作業もしやすい」というのが売りとのこと。
もっとも、記事執筆段階では探してはみたものの実際の録音サンプルに出会えなかったので、このあたりは一度信じてみるか、様子見か……。
あと接続方式にはご注意を
接続方式はUSBではなく、XLR(3ピン・バランス接続)を採用しています。
XLRはプロのレコーディングスタジオや放送現場で標準的に使われる接続規格で、長いケーブルを使っても電気的なノイズが混入しにくい特性があります。 そのため、XLRマイクをPCで使うには別途でオーディオインターフェースとファンタム電源(+48V)も必要。
ただ、配信用途ではすでにそれらを持っている方も多いはず。YAMAHAのAG03やAG06といった配信向けミキサー、FocusriteのScarlett、MOTUのM2などがあれば繋ぐだけで使い始めることができます。
もし持っていない場合は、マイクと合わせてご用意を。なんか最近、配信者を断念した人(?)が中古ショップに配信ミキサーを売りまくっている…みたいなXの投稿も見ましたし、数千円で買えるお手頃なのもありますよ。
ちなみに、マイクアームは手持ちのものでもOK。マイク自体は3/8インチネジなので適合すれば使えます。
価格はマイク単体で1万4960円(税込)、マイクアームとのセットだと2万1940円(税込)とのこと。カラーはブラックとホワイトの2色。この手ので真っ白があるのが嬉しいかも。白トーンでデスクまわりを揃えているならぴったりですよね。
すでに予約を受け付け中で、3月27日以降に順次発売の予定です。
万博会場の大観衆の声を拾い、カラオケで酔っ払いに叩かれ続け、世界中の有名マイクの中に静かに収まってきたプリモのカプセルが、今度はゲーマーたちのモニター下に収まる番ですね。
Source: GRAPHT OFFICIAL STORE, プリモ公式サイト

