「脂を食べて30kg減」東大卒提唱“金森式”で痩せない人の共通点。そのサプリは“金をドブに捨てている”?

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「脂をたっぷり食べて、30kg痩せる」――。そんな常識破りのメソッドでSNSを席巻し、累計10万部を超えるベストセラーとなった「金森式」。提唱者の金森重樹氏は、わずか2か月で90kgから57kgという驚異の減量を成し遂げ、心身ともに劇的な変貌を遂げた。
 一見、過激にも思える「断糖高脂質」という選択。だが、その根底にあるのは、東大卒のビジネスプロデューサーが膨大な論文から導き出した「人類学」という緻密なロジックだった。なぜ現代人の体には、原始の脂質こそが必要なのか。バヌアツ共和国から届いた、最新の「生存戦略」を本人が明かす。

※本稿は、金森重樹『なぜヒトは脂質で痩せるのか』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

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 断糖高脂質食を始めたものの、「なかなか体重が落ちない」と相談に来る人の多くが、ある共通した壁にぶつかっています 。それは、体内の代謝回路がビタミン・ミネラル不足で破綻している「質的栄養失調」と呼ばれる状態です。

 元が糖質であれ、脂質であれ、タンパク質であれ、エネルギーに代わるには体内で様々な回路を経て代謝が進むのですが、必要なビタミンやミネラルが欠けているため不完全に終わってしまう人は少なくありません。この状態を避けるには、代謝の大原則とも言うべきメカニズムを理解する必要があるのです。

◆栄養のチームプレーを支える「桶の理論」

「桶の理論」とは、栄養素が「全部そろって」初めて体内で効果を発揮するという考え方のことです。

 高さがバラバラの板で作られた木の桶を想像してみてください。水を入れると、一番短い板の高さから水が漏れ出してしまい、それ以上の水を貯めることはできません。

 人間の体の栄養代謝もこれと同じ仕組みで働きます。例えば、タンパク質を作るために必要なアミノ酸のうち、どれかひとつでも不足していると、一番少ないアミノ酸の量に合わせてタンパク質の合成がストップしてしまいます。

 栄養学者のロジャー・ウィリアムズも、これを「生命の鎖」に例えました。鎖の輪がひとつでも弱ければ全体が切れてしまうように、何かひとつの栄養素が不足するだけで健康は揺らいでしまいます。つまり、特定の栄養ばかりをたくさん摂るのではなく、すべての栄養素が協調し合い、バランスよく満たされている状態にすることが非常に重要だということです。

◆カルシウムとマグネシウムのあるべき比率

 多くの現代人が抱く誤解のひとつに、「現代人はカルシウム不足」というものが挙げられます。ですが、結論から言えば不正解。不足しがちなのはマグネシウムであることが多いです。

 カルシウムとマグネシウムの理想的な摂取バランスは「1:1」です。しかし、現代の食生活ではカルシウムの摂取量が多く、マグネシウムが不足する傾向にあります。
「牛乳やチーズを摂れば骨が丈夫になる」と思われがちですが、これらはカルシウムに偏っており、マグネシウムはごくわずかしか含まれていません。

 体内でマグネシウムが不足すると、体は足りない分を骨から溶かし出して補おうとするため、結果的に骨がもろくなってしまいます。さらに、このバランスが崩れると、

・ 足がつる
・ 便秘になる
・ 虚血性心疾患(心臓の血管が痙攣する状態)

 このようなリスクが上昇すると言われています。マグネシウムは口から摂取しても吸収されにくい特徴があるため、硫酸マグネシウムを主成分とする「エプソムソルト」をお風呂に入れ、皮膚から直接吸収(経皮吸収)させる方法もおすすめです。

 カルシウムとマグネシウムのように、「1:1」の拮抗関係にあるべきビタミンやミネラルの関係は他にもたくさんあります。ただやみくもに「これが足りなそうだ」と摂取するやり方は、根本的に見直すべきです。