Image: Native Instruments

ドイツの音楽ソフトウェアメーカーNative Instruments(ネイティブ・インストゥルメンツ、以下NI)が、1月27日に予備的破産手続きに入ったことが発表されました。

すぐにソフトが使えなくなるわけではない

NIのソフトウェアには音楽業界でスタンダードになっているものが多く、多くのクリエイターたちが愛用しています。主だったソフトだと以下が挙げられます。

KOMPLETE(100種類近いインストゥルメントとエフェクトのバンドルソフト)

ABSYNTH(セミモジュラー式ソフトシンセ)

MASSIVE(EDMなどでよく使われるソフトシンセ)

Kontakt(豊富なライブラリーを備えたソフトサンプラー)

Battery(リズムに特化したソフトサンプラー)

Symphony(弦や管楽器などオーケストラ向け音源ライブラリー)

Traktor(プロユースのDJソフト)

いずれもDTM界隈では非常に人気が高いソフトばかりです。またプロのエンジニア御用達のマスタリングソフト「Ozone」やオーディオ編集ソフト「RX」などを手がけるiZotope(アイソトープ)、多くのプラグインソフトをリリースしているPlugin Alliance (プラグインアライアンス) などは、NIの傘下企業でもあります。

ドイツの予備的破産手続きというのは、日本の民事再生法やアメリカのチャプター11のようなもので、旧経営陣が引き続き在任して、負債削減などの企業再建に移行する段階です。即座に破産〜清算手続きに進むわけではなく、事業再編や売却など、新たな経営の方向性を探っていくことになります。

つまり、これらのソフトがすぐに使えなくなるということはありません。NIの日本代理店Media Integration(メディア・インテグレーション)も、「現時点で事業停止や破産を確定するものではなく、以降の決定まで国内ユーザー様への弊社日本語テクニカルサポートなども継続して実施されます」と声明を出しています。

今回の予備的破産手続きについては、NIの早急な事業拡大に無理があったのではないかなど、SNS上でいろいろな噂が囁かれていますが、こうした大きなプラットフォームを握っている企業が立ち行かなくなると、多くのクリエイターに影響が及ぶ可能性があるということを痛感させられます。今後はどこかしらの企業が受け皿となるかもしれないし、人気ソフトブランドの切り売りなどがあるかもしれません。アーティストに及ぶ影響ができるだけ少ない形での事態収束を期待したいところです。

Source: GEARNEWS, Media Integration

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