「家を売るなら、一括査定サイトで一番高い金額を出してくれた不動産会社に頼めばいい」多くの人が信じがちなこの”常識”、実は大きな落とし穴かもしれません。

不動産の価格は、株価のように決まった値段があるわけではなく、市況や売り出しのタイミング、戦略によって大きく変動します。表面的な査定額だけで判断すると、時間もお金も損をしてしまう可能性があります。

では、後悔しない売却のために、私たちは「査定」とどう向き合えば良いのでしょうか。不動産取引のプロ、らくだ不動産株式会社の不動産エージェント、佐藤健斗さんが、査定の基本から、本当の適正相場を見抜く方法までを、初心者にも分かりやすく解説します。

◾️不動産査定の落とし穴:「一番高い査定額」が危険な理由
まず理解すべきは、不動産査定額は「売れる価格」を保証するものではない、ということです。特に、ネットの一括査定サイトなどで提示される机上査定の金額は、あくまで過去のデータに基づいた目安に過ぎません。

「売主と契約を結びたいがために、意図的に相場より高い査定額を提示する『高値預かり』という手口が存在します。一番高い査定額に惹かれて契約してしまうと、実際には売れずに値下げを繰り返すことになり、結果的に相場より安く売れてしまう、という最悪のケースに陥りかねません」と佐藤さんは警鐘を鳴します。

◾️本当の「適正価格」を知るための3つのステップ
では、信頼できる査定、そして本当の適正価格を知るためには、どうすれば良いのでしょうか。

①「なぜ売るのか?」ゴールから逆算する
優れたエージェントは、物件の話の前に、まず「なぜ、いつまでに売りたいのか」というお客様のゴールをヒアリングします。

「『半年以内に現金化したい』のか、『1年かけてもいいから、できるだけ高く売りたい』のかで、取るべき戦略は全く異なります。ゴールから逆算して初めて、現実的な価格設定や売却計画が見えてくるのです。時には『今は売らない方がいい』という選択肢を提示するのも、プロの役割です」(佐藤さん)

②「買い手の目線」で競合物件を分析する
あなたの物件の価格を決めるのは、最終的には「買い手」です。買い手は、あなたの物件を、近隣で売りに出されている他の物件と比較検討します。

「自分の物件の強みは何か、競合と比べて優位な点はどこか、という『買い手の目線』での分析が不可欠です。信頼できる査定には、必ずこの競合物件との比較分析が含まれています」(佐藤さん)

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