今季も貴重な得点源として活躍する北川。写真:福冨倖希

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 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第52回は、清水エスパルスのFW北川航也だ。

 清水のアカデミー育ちの北川は、2015年にトップチームに昇格。18年に自己最多の13得点を挙げると、19年夏にオーストリア1部のラピド・ウィーンに移籍した。その後、22年途中に清水に復帰し、昨季は主将に就任。チーム最多の12得点をマークしJ2優勝とJ1復帰に大きく貢献した。

 今季もチームの貴重な得点源として活躍する28歳にとってのバイタルエリアとは―-。

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 バイタルエリアは、ペナルティエリアの手前とペナルティマーク周辺の間と捉えています。一番得点が生まれやすい一方、得点が一番難しい場所ですね。相手の選手が多いので、綺麗に崩すのは難しい。イレギュラーや突発的に起きたことに対し、どれだけ反応できるかが、ゴールできるかに関わると思っています。
【動画】エスパ北川航也が決めた“エジルキック”弾!
 得点を取るためにフォワードがそこにいるのは大事ですけど、自分は、どちらかというと色々なところに顔を出すタイプ。ハイサイドと呼ばれるコーナー付近で走るプレーや、下りてボールに触るプレーもする。相手のスペースや穴を見つけて入っていくことの方が、プレースタイル的にも合っていますから、バイタルエリアにいることには、あまりこだわらないです。

 自分がポジションを空けたら、誰かが入る。秋葉(忠宏)監督が「センターバックが、フォワードのポジションに入ったら、ストライカーの仕事をしてくれ」と言うように、誰がどこのポジションにいても、そこの仕事をするのが現在のサッカーで、チームのやり方です。 

 守備では、フォワードがもしセットプレー後などでセンターバックのポジションに入ったら、相手に自由にプレーさせることは避けたいですし、なるべく人とボールを遠ざけなければいけない。そこは意識していますね。
 3年ぶりのJ1を戦う清水は、ここまで暫定10位と奮闘。1トップの北川は、得点ランキングで3位の7得点を挙げている。

 チームや自身の現状をどう捉えているのか。

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 チームとして戦えている感覚が強いです。通用する手応えがあると同時に、もっとやらなければいけないし、改善点も間違いなくあります。

 もっと勝点が取れた試合もあれば、ギリギリのところで勝点1を取ったゲームもありました。今は勝ち負けが五分ぐらいなので、いかに勝ちに持っていくか、負けているところを勝点1に持っていくかが、これからも必要です。 

 個人としては、フォワードで大事なのは得点と、試合に出続けることだと考えています。開幕戦(東京V戦/1−0)でゴールできて勝てた。良いスタートになりました。
 
 湘南戦(3−0)の2点目は“エジルキック”です。狙っていました。遊びのなかや練習でも、取り組んでいました。 落ち着いてキーパーの位置を見て蹴れましたね。

 2点リードでしたけど、0−0でも同様の選択をしたはずです。キック自体は、原理が分かっていればできますし、できると一つの戦術になります。ドライブ回転がかかって下に落ちるので、上にふかすことはない。だから、選択も間違っていなかったです。

 7点中、5点がPKなので、流れのなかからもっと得点が欲しいです。ただPKは(4節の)岡山戦でセーブされて以降、全て決めています。多くなると相手にデータが入り読まれることもあり、非常に難しいですけど、決め切れているのは自信になります。

 また、PK獲得が多いのは、自分たちがJ2でやってきた“人とボールがペナルティエリアに入っていく”が実現できている証拠でもあります。

※後編に続く。次回は5月24日に公開予定です。

取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)