被災者を“揶揄”した高校生、『スシロー』騒動の“ペロペロ少年”(いずれも削除済み、一部編集部加工)

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《東日本大震災のこれを観て生きている方、とても嬉しいです。また死んでしまった人はお墓で聞こえないと思うがww、ほんとに悔しいです。ザーメン》

【写真】おしっこを漏らしてレジに立つ女性店員、個室トイレ内でライターに火を点ける女子高生

 3月11日、東日本大震災の被災者や犠牲者を侮辱するような言動を収めた、若い男性の動画がSNSに拡散された。間も無くネットでは炎上騒ぎとなり、動画に映っていた、また撮影した人物が特定され高校生であることが判明。

 すると、本人たちのSNSアカウントのみならず、彼らが通う高校にも批判やクレームが殺到。公式HP上にて【本校生徒による不適切動画掲載に関するお詫び】と謝罪、ネットリテラシーを含めて生徒指導に務めるとする文面が掲載されたのだった。

 この高校生を告発したのが、“ネット界の情報屋”“告発系インフルエンサー”として知られる滝沢ガレソ氏。ネット界でトップクラスの影響力を持つ人物のひとりとも言えよう。

 2023年1月下旬に発覚した、大手回転寿司チェーン店『スシロー』で醤油ボトルや湯呑みを舐め回すといった迷惑行為を働いた、いわゆる“ペロペロ少年”を自身のツイッターで追求したのもガレソ氏だ。この騒動以降、インスタグラムやTikTokに埋もれていた若者による迷惑行為が次々と発掘される“ブーム”が起きている。

メディアも無視できない影響力

 ネットトラブルに詳しいITライターによると、

「ガレソ氏の元には全国のネットユーザーから、著名人や一般人に至るまであらゆる情報が日夜寄せられていると聞きます。その中で目に止まったものがツイッターに投稿されると、彼のフォロワーによって拡散、炎上していく流れができつつある。

 今やネットニュース媒体も無視できない存在で、ガレソ氏の情報を元に取材に動くメディアも多い。まさにSNS社会から生まれた、ネットの悪行を裁く“執行人”と呼べるのかもしれません」

 先の被災者を侮辱したという高校生は炎上後、自身のアカウントを早々に削除するも、鎮火することなく高校の公式ツイッターに続々と寄せられる批判(3月14日14時時点で公式HPは閲覧できず)。仲間内に向けたほんのウケ狙いだったのかもしれないが、ネット“私刑”によって個人情報も晒される事態に陥っている。

 一方で今回の炎上騒動に対して、高校生をネットに晒したガレソ氏を糾弾する動きも一部で出ていたようだ。

《滝沢ガレソ、軽ーい判断で一人の人生を余裕で潰せるレベルに到達してるしそろそろ永久凍結ぐらいにしておいた方がいい》

 中でもバズっていたのが、ガレソ氏のツイートが“ひとりの人生を変えてしまう”ほどの影響力を持っていること、さらにアカウントの“永久凍結”を唱えた上記のツイート。

未成年者のニュースは慎重に扱う

 するとガレソ氏は3月13日、自身のツイッターで当該ツイートを引用しては、《※皆さんの意見をリプで頂けると今後の運営方針の参考にさせていただきます》と投稿。数時間後に改めて更新すると、

《沢山のご意見ありがとうございます。
皆様のご意見を参考に、これまでに滝沢が投稿した『未成年者をモザイク無しで取り扱ったツイート(3.11被災者への誹謗中傷事件/舐めロー事件etc)』を削除しました。今後についても未成年者に関するニュースは特に慎重に取り扱います。今後とも滝沢をよろしくです!》

 寄せられたという意見に沿って、被災者を侮辱したとされる高校生、そしてスシロー騒動の少年に関する投稿を全て削除。さらには今後、未成年が関連するニュースを取り扱う際の改善点を報告したのだった。

「他者に危害、損害を与える恐れがあった“ペロペロ少年”は擁護できませんが、高校を自主退学したとの報道も。そして今回の高校生の場合は、被災者への配慮や倫理観に欠けた非常識な言動だったとはいえ、明確な犯罪行為とは言えない部分もあります。

 また、いくら迷惑行為といえども、素顔や素性をSNSに晒して拡散させることは、逆にプライバシーの侵害に問われる可能性もあるわけで、さらに未成年とあれば報道機関同様に情報や“ニュース”の扱いを注意すべきと判断したのでしょう。

 それでも2022年10月にプロバイダ責任制限法が改正されましたが、まだまだSNSに関する明確な法整備がなされているとは言えない現状。たとえガレソ氏が配慮したとしても、新たな私刑“執行人”による裁きがこれからも続くのではないでしょうか」(前出・ITライター)

 法律の問題云々よりも、人としての常識や倫理観を持ち合わせることが先に思えるがーー。