道路脇のゴミ山に捨てられていた黒いゴミ袋を開ける男性(画像は『Berkatnews TV 2023年2月28日付「Seorang Petani Temukan Bayi di Pembuangan Sampah」(Foto: ian)』のスクリーンショット)

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インドネシア、西カリマンタン州の村で先月28日、生後間もない赤ちゃんが道路脇のゴミ山に捨てられているのが発見された。赤ちゃんは発見が遅ければ死んでいた可能性が高く、怒りの声が上がっている。インドネシアのネットメディア『Berkatnews TV』などが伝えている。

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西カリマンタン州クブ・ラヤ県スンガイ・ラヤ村で先月28日午前10時頃、畑仕事を終え帰宅途中だった女性が、道路脇のゴミ山から赤ちゃんのような泣き声がすることに気が付いた。

驚いた女性が声がするほうに近付くと、口が固く結ばれた黒いゴミ袋がわずかに動いているのを発見、すぐさま近隣地区の住民自治組織「エル・テー/RT」の会長スワンディさん(Suwandi)に連絡した。

なおスワンディさんが到着後、赤ちゃんが救出される様子はカメラが捉えており、動画はSNSで拡散した。

当時の映像では、ゴミ山に足を踏み入れた男性がゴミ袋の結び口をほどこうとすると、赤ちゃんが弱々しく泣くのが聞こえる。そして男性が袋を開け、声をかけると、赤ちゃんは堰を切ったように泣き始めたのだった。

赤ちゃんは女の子で、全身を血で覆われ、胎盤の一部がくっついていたそうで、スワンディさんとサライヤさん(Syarieh)がバイクでナバサ産科病院へと連れて行き、応急処置が施された。

スワンディさんから通報を受けたクブ・ラヤ警察署の広報情報室長アイプダ・アデ氏(Aipda Ade)によると、赤ちゃんは誕生後すぐに捨てられたとみられ、生後数時間から12時間以内で発見されたようだという。あのタイミングで発見されていなければ亡くなっていた可能性が高く、アデ氏は「赤ちゃんは運が良かったとしか言いようがない」と述べている。

クブ・ラヤ県では、生まれたばかりの赤ちゃんを捨てる事件が多発しており、女児のケースはここ数か月で6件目だという。

アデ氏は事件を受け、近隣住民に情報提供を呼びかけており、憤りを隠せない様子でこう語った。

「女児は無責任な親に捨てられたのは間違いない。当局は地元住民に聞き込み等を行っている最中で、罪のない赤ちゃんを捨てた心無い親の割り出しに全力を尽くしている。」

ちなみにこのニュースには「なんて酷いことを! 助かって本当に良かった」「この子には幸せになって欲しい」「赤ちゃんポストのような保護システムを導入すべき」「人の命をなんだと思っているんだ」「これは殺人未遂」「親として最低」「別の方法がなかったのか」といったコメントが寄せられている。

なお昨年5月にはイランで、ゴミ収集作業をしていた男性がゴミ収集箱に捨てられていた赤ちゃんを救出していた。赤ちゃんはレジ袋に入れられへその緒がついたままだったという。

画像は『Berkatnews TV 2023年2月28日付「Seorang Petani Temukan Bayi di Pembuangan Sampah」(Foto: ian)』『TDPel Media 2023年3月2日付「Newborn baby girl is found alive in a pile of rubbish」((C)ViralPress)』『Banten Raya 2023年3月1日付「Viral! Begini Nasib Bayi Perempuan yang Ditemukan di Tempat Pembuangan Sampah Pontianak」(TikTok @pontianak92827)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)