『王様ランキング』監督の八田洋介さんへ独占インタビュー! (C)十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会

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現在放送中の『王様ランキング』が、いよいよクライマックス直前! 盛り上がるストーリーに併せて、アクションシーンもさらに激しさが増している。

アニメージュプラスは、かわいい絵柄で描かれる激しくカッコいいアクションがいかにして生まれたのかに注目、キーマンとなる監督・八田洋介さん、キャラクターデザイン/総作監・野崎あつこさん、副監督・今井有文さんへのインタビューでその魅力の秘密に迫った(全3回)。

第3回目となる今回は、映画『ドラえもん のび太の新恐竜』で演出統括、TVアニメ『ブギーポップは笑わない』で副監督を務め、『王様ランキング』が初監督作品となる八田洋介さんへのインタビューを掲載。アクションシーンへのこだわりや制作の裏側を語ってもらいました。

>>>第一話から最終話までの印象的なシーンを振り返り! 場面カットを見る(画像40点)

【描きたかったのは ”ボッジとカゲの友情” 】

――いまや本作は国内外問わず、高い評価を受ける作品として知られることとなりました。これらの反響を、どう受け止められておりますか。

八田 非常にうれしく思っているんですが、今はまだあまり実感はなくて(笑)。ただ、ファンの方からお菓子やお手紙を頂いたり、中国のbilibili動画でどれだけ再生されたかを数字で聞いたりすると、改めて「観てくださっている方がちゃんといるんだ」と思える時がありますね。

――現在、絶賛2クール目が放送中ですが、本作のテーマやコンセプトなどがありましたら、お聞かせください。

八田 2クール目からは冥府の罪人たちも出てきて、より群像劇的な部分は強くなっているかと思いますが、『王様ランキング』はシリーズを通して ”ボッジとカゲの友情の物語” をメインテーマとして描きたいと考えていました。
作品がスタートしたときはまだ原作の第一部も完結しておらず、着地点がどこになるのか分からない手探りの状態でスタートしましたが、「最後はきっとボッジとカゲが話を締めくくってくれるだろう」と思い、十日先生に物語の先の展開をお聞きしながら作業を進めていきました。

(C)十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会

【ストレートな作画で作る泥臭いアクションシーン】

――本作はシリーズを通して数々のアクションシーンが印象に残りました。

八田 アクションシーンでは、不格好でもいいから、一生懸命に剣を振って戦う泥臭さみたいなものは表現したいと思っていました。スタイリッシュなエフェクトで魅せるイマドキの作画というより、よりリアルで一生懸命さが伝わるストレートな作画表現で見せたいと考えていました。
そういう方向への道筋を作ってくれたのが、今井有文さんが担当した第一話のダイダとドーマスのチャンバラシーン、そして第三話で別のキーアニメーターが担当したアピスとベビンが戦うシーンです。他のアニメーターさんは、この2つのシーンを見て「この作品はこういう方向性なんだ」と汲み取って作業してくださったんじゃないかと思っています。そういう意味で、あの2人のシーンにはすごく助けられたなと感じています。

――野崎あつこさんも同じ話をされていました。ちなみに泥臭さの表現に関しては、具体的にどういった描写を意識されましたか。

八田 ボッジは素早く動けるキャラクターですが、第十八話でのオウケンとの戦いではだんだん疲れてきたり、かっこ悪い部分が出てきたりします。そういった部分は意識して取り入れていきました。

――確かに、あの場面はすごくボッチを応援したくなりました……! 第十九話の四天王とオウケンの戦いのところも、見応え十分でしたよね。

八田 あのシーンは、自分の想像以上に盛り盛りになって上がってきましたから(笑)。コンテの段階でも充分すごかったんですけれど、優秀なアニメーターさんのリレーで繋がった作画の力もあり、より見ごたえのある映像になったと思います。
あと今回海外のアニメーターさんがたくさん入ってくださったんですが、僕らとは違う感覚をお持ちで、キャラクターの動かし方も新鮮で驚きました。第十七話の、ボッジがジャンプして回転しながらオウケンの首の後ろを刺して着地するところなんかは印象に残っていますね。

――演出の部分で工夫されたところは?

八田 すごく具体的になってしまうんですが、ボッジが剣で相手を刺すとき、より分かりやすくするために、効果音や光のエフェクトを入れてもらったりしています。
さっきのボッジとオウケンの場面で言うと、効果音や光のエフェクトがないと、ボッジがオウケンの横を通り過ぎただけに見えてしまって、剣がオウケンに当たっているのかどうかが、ぱっと見では分からないんですよね。それを分かりやすくするため、効果さんや撮影さんに助けていただいています。

(C)十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会

【作品を支えるのは、各セクションのプロたち】

――八田監督が個人的にお気に入りのアクションシーンはありますか?

八田 さっき言った第一話のダイダとドーマスのチャンバラシーン、あと第十六話の最後でボッジが壁をトントントンっと駆け上っていくところが、すごく軽快で気に入っています。あそこは吉田奏子さんという方がやってくださったんですが、そのシーンの前のカゲの動きも含め、面白い動きを作ってくれました。

――「TVアニメ『王様ランキング』はここに注目してもらいたい」という、八田監督のこだわりポイントを教えてください。

八田 背景、色彩、音楽、撮影、編集など、作品を支えるスタッフのプロフェッショナルな仕事ぶりに注目してほしいですね。編集さんのおかげでカットのタイミングやテンポ感はグンと良くなっていますし、画面づくりにあたっては、背景、色彩、撮影の各方面からたくさんのアイディアをいただいています。本当に感謝しかありません。改めて、スタッフに恵まれた作品だったと思っています。

【さいごに】

――いよいよクライマックスの第二十三話(最終話)を迎えますが、ズバリ、見どころは?

八田 第二十三話。もしかするとちょっとドキッとすることが起こるかもしれません。ですが、ボッジとカゲがどうなるのか、最後までしっかり見届けていただけたらと思います。

――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

八田 最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。僕は今回が初監督で色々と分からない部分もあったのですが、視聴者の方からのお手紙や感想などに助けられてここまで来られました、本当にありがとうございました! 原作はまだまだ続いているので、アニメを観終わったら漫画のほうをぜひ読んでみてください!


(C)十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会