自然のなかでいつもと違う時間が流れる。焚き火を見ながら、ポツリポツリとふだんできないような話ができる。カップルで行くキャンプは、1対1でまっすぐ向き合える特別なひと時だ。絆が深まることもケンカになることだってある"カップルキャンプ"を成功させるべく、キャンプコーディネイターのこいしゆうかさんに、女性目線でおすすめキャンプ場を選んでもらった。ポイントは、女性ならではの過ごしやすさを押さえていること。テント設営にあたふたするくらいなら、グランピングやキャビンなどを有効活用するのもアリ。キャンプ初心者でもアウトドアを満喫するために、まず狙うべきはこの5つ!

1.長瀞オートキャンプ場
「こちらはオーナーが女性で、とにかく細かいところまで女性目線で気が配られているんです。荒川沿いや木立のなかなどで楽しめるオートキャンプサイトがありますが、初心者カップルで行くならグランピングがおすすめ。大自然のなかというロケーションはテント泊と同じでありながら、過ごしやすさがアップします。

グランピングテントやコテージは、ボヘミアンやオリエンタルなスタイルを取り入れ、内装にもこだわっていて、空間がかわいいのもポイントが高いですね。

そして、『ソロキャンプ初心者におすすめの都内近郊キャンプ場5選』でも触れましたが、長瀞エリアは観光が楽しい! 自然が豊富で、春は桜、秋は紅葉がきれい。荒川では、スリリングなライン下りで遊ぶこともできます。夏なら天然氷を使ったかき氷がいただけたり、おいしいうどん屋さんがあったり、ご当地グルメも充実。キャンプと一緒に観光デートができますよ」

長瀞オートキャンプ場 
埼玉県秩父郡長瀞町大字井戸559-1

2.PICAさがみ湖
「山梨・静岡・神奈川・埼玉に合計10か所ある『PICAリゾート』は、全部おすすめ。たとえば、富士山がきれいに見えたり、アウトドアアクティビティができたり......と、それぞれに魅力が異なるので、お好みで選んでみて。

今までキャンプに興味がなかった女性と一緒に行くなら、『さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト』内にあるこちらがイチオシ。なぜかというと、ここには遊園地ときれいな温泉施設があって、遊園地へ行くノリで、キャンプもくっつけちゃうという手が使えます(笑)。冬場(2021.11.13〜2022.4.3)に開催している『さがみ湖イルミリオン』というイルミネーションもロマンチックですよ!

オートキャンプサイトのほか、アウトドアっぽい非日常感のあるトレーラーハウスやログキャビンなどの施設もあって、手ぶらでキャンプ気分を味わうことも。公共交通機関でも行けるので、車がなくても楽しめます」

PICAさがみ湖 
神奈川県相模原市緑区若柳1634 さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト内

3.ときたまひみつきち COMORIVER(コモリバ)
「『里山グランピングリゾート』というテーマの施設ですが、私のイメージではキャンプ寄り。豪華でキラキラした"ザ・グランピング"というより、田舎のおうちに泊まりに来たような......あ、でもおしゃれなんですよ(笑)。とにかく、スタッフさんの気遣いがこれでもかと詰まっている、背伸びしすぎていないところがいいと思います。

持ち込みキャンプ、サーカステントでのグランピング、キャビンでのグランピングという選択肢があるので、自分とパートナーのキャンプスキルで選ぶとよさそう。

いずれにしても、おすすめしたいのが『手ぶらBBQ』というプラン。地元食材が簡単に調理するだけの状態で用意されているのですが、これが秀逸で。アウトドアらしい"外でごはんを作った感"を手軽に感じられ、誰でもおいしく、おしゃれなコース料理を楽しめるように計算されているところが、愛情深い!

初夏には蛍が舞うほどきれいな川が目の前にあり、まわりにはユニークな温泉がある、至れり尽くせりのスポットです」

ときたまひみつきち COMORIVER(コモリバ) 
埼玉県比企郡ときがわ町大字本郷930-1

4.RECAMP しょうなん
「都心から近いところを狙うなら、千葉県柏市にあるこちらへ。『手賀の丘公園』という公園内にある林間キャンプ場で、都心からアクセスのよい公園キャンプ場にありがちな"公園っぽさ"がなく、いい感じにキャンプ場らしい風情があります。

一つひとつの区画が広めに取られているので、おとなりのテントとの距離が近すぎないのもいい。ギュウギュウ詰めだと、カップルにはちょっと......ね。

昨年リニューアルしたときに、女性専用パウダールームができたのもありがたいポイント。テントのなかってメイクしづらいから、これは点数、高いですよ!
もうひとつユニークなのが、管理棟に、中古アウトドア用品販売の『UZD』によるポップアップショップがあることです。お手頃価格の中古ギアはもちろん、今ではあまり見かけない古いアウトドアギアもあって楽しい! ふたりでキャンプ道具を選ぶと、気分が盛り上がると思います」

RECAMP しょうなん 
千葉県柏市片山275(手賀の丘公園内)

5.北軽井沢スウィートグラス

「個人的には、キャンプ施設と自然のバランスが、トップレベル! 浅間山の麓の自然に囲まれ、キャビンやツリーハウス、コテージなどはデザイン的にも衛生的にも美しく、カフェや売店が充実。どこをとってもステキしかないので、記念日や、絶対に失敗したくないファーストキャンプにぴったりです。

冬におすすめしたいのが、キャビン。小さな山小屋のような建物のなかに最小限の家具と薪ストーブがあるだけ、という程よいキャンプ感があり、無理なく自然を好きになれそう。かわいい空間のなかで、『薪ストーブって、こんなにあったかくてロマンチックなんだ』と思えるはずです。

こちらは、運営会社が2021年度グッドデザイン賞でグッドデザイン金賞を受賞したことで、さらに注目度が上昇しそうな予感。もともと人気が高いので、心して予約を頑張ってください!」

北軽井沢スウィートグラス 
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990-579

「カップルの相性を見極めるなら、複数回の街デートより1回のキャンプ!」と言う、こいしさん。これからキャンプを始めるならどうすれば? との質問に、「アウトドアではお互い自立することが大事。相手に期待しすぎちゃうのではなく、『自分でやるよ』という気持ちを持って!」とアドバイス。隠れるところがない自然のなかでアウトドアを楽しみながら、相手の新たな魅力を発見しよう。

Profile
こいしゆうか
イラストレーター・エッセイ漫画家・キャンプコーディネイター。キャンプ関連の著書の発行のほか、ラジオ、テレビ、雑誌などのメディアで活躍。女性目線のキャンプスタイルの提案、オリジナルテント「PANDA」のデザインなども手がける。