ドンキ格安PCの最新モデル「MUGA(無我)ストイックPC3」。税別価格は驚きの「1万9800円」!

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 “価格破壊”でおなじみのドン・キホーテ(ドンキ)のプライベートブランド「情熱価格」。特に家電カテゴリでは市場の常識を覆すようなコスパ商品を多く生み出している。8月28日には格安ノートPCの第3弾となる「MUGA(無我)ストイックPC3(MUGA3)」を発売。現在、ノートPCはテレワーク推進で需要が高まっているが、果たしてMUGA3は在宅勤務でも使えるのか。実際に試して実力を検証した。

 MUGA3の価格は税別1万9800円と、市場に出回っているエントリーモデルよりも大幅に安い。したがって「この価格ならこれくらいの性能が妥当」という基準の設定が難しい。なので、今回は記者の主観で「テレワークで使える、使えない」を判断させてもらうことにする。

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 まず、基本のスペックを紹介しておこう。MUGA3のディスプレイサイズは14.1インチで、一般的なスタンダードノートよりもやや小さい。一見、デザインはMacBookのような趣だが、材質はアルミではなくプラスチック。強度はやや頼りなく感じたが、その分、約1350gと軽い。

 好みは分かれるかもしれないが、天面はまっさらでロゴなどが刻印されていない。このあたりは、ジェネリック・ブランドならではの特徴といえるだろう。よりシンプルなデザインを求める人や、ステッカーを貼ってカスタマイズしたい人にはちょうど良いかもしれない。

 キーボード部や画面については思いのほか、しっかりとした設計で驚いた。ベゼルはPCメーカーの最新モデルと比較するとやや太く感じるが、野暮ったい印象はほとんど受けない。キーボード部は、継ぎ目がなく美しい仕上がり。トラックパッドは広く、マウスなしでも快適な操作ができそうだ。

 新モデルの特筆すべきポイントの一つが、キー配列が「JIS配列」になったことだ。これまではコスト面の事情からUS配列になっており不満点となっていたが、モデルチェンジではユーザーの要望に応えた。一般的な国内のノートPCに慣れた人なら違和感なく使えるはずだ。

 キーストロークは従来モデルと比べて深くなり、打ち心地が良くなった。ただ作りは甘く、タイピング時に少しだけパカパカした音がする。感触もちょっと不安定。トラックパッドも指の滑りは滑らかなのだが、スクロールしたいのにクリックと誤認識されてしまうことがあった。PCメーカー、特に国内メーカーの最新モデルはそのあたりの完成度が高いので物足りなさを感じたが、価格差を考えれば仕方ないかもしれない。

 インターフェースは、USB3.0×2/Mini HDMI/microSDスロット(最大128GB)、3.5mmイヤホンジャックを装備。USB Type-Cポートがないのは、現行の環境では不便に感じるかもしれない。だが、アダプターが必須のノートPCも多く登場しているトレンドを踏まえると充実しているともいえる。また、2万円切りながら付属品として「Mini HDMI変換ケーブル」を用意し、HDMIが使える。

●2万円なら出来過ぎ? モデルチェンジで多くの不満点を解消



 さて、ここからは電源を入れて、実際に使っていこう。PCを立ち上げたときのデスクトップのアイコンは「Microsoft Edge」と「ゴミ箱」だけ。ビジネスソフトとしては、Kingsoft WPS Officeの認証コードを付属しており、無料で使える。Microsoft Officeとの互換性が高いので、通常業務で多用する人も安心だ。まず、テレワーク用途の最低基準はクリアした。

 画面の解像度はフルHD仕様(1920×1080ドット)。IPS液晶を採用しており、色表現も2万円切りとしてはかなり優秀だ。ブラウザなどで動画を楽しむ分には快適に視聴できる。スピーカーは、底面に2基(各1W)を備えている。スペックは最低限だが、実感としては数値以上にクリアで聞き取りやすく感じた。仕事に用途を限定すれば必要十分といえる。もし強化したいなら、スピーカーを外付けする手もある。

 新モデルの重要な刷新ポイントとして、CPUがIntel Celeron N3350(Apollo Lake)にアップグレードされたこともあげられる。負荷の重いマルチタスクでは満足いく動作とはいえないが、ブラウザやテキストエディターを単独で使う分にはそこまでストレスは感じなかった。もし単純作業を中心にテレワークするなら、事足りると思う。当然、上位のチップを搭載するPCと比べるとパフォーマンスはだいぶ劣るので、過度な期待は禁物だ。

 従来モデルはストレージが32GBと最低限で、オンライン接続を前提にしたChromebookのように使わざるを得なかった。しかし、今回は64GBに倍増。画像や動画を大量に保存することは難しいが、そのときの仕事に必要なデータをローカルに置いておくには不便しない。個人的には一番ありがたい進化ポイントだった。

 テレワークをするようになって、オンラインミーティングの頻度が高くなった人は多いだろう。MUGA3は、画面上部にインカメラを備えており、本体だけでビデオ会議ができる。実際に試してみると、やや赤みがかった色味は気になるものの、まったく問題なく利用できた。画質を上げたいなら別でWebカメラを用意するとよいだろう。

 結論として、MUGA3は「価格を考慮すると出来過ぎ。ただ、テレワーク活用は人を選ぶ」というのが正直な評価だ。もし、市場で販売されている5万円程度のノートPCを買い替えの候補にしているなら、MUGA3を試してみるのは価値がある。差額で不満を解消する周辺機器(外付けストレージ、ストレージ、ウェブカメラなど)を買いそろえれば、パフォーマンスははるかに高いものになるだろう。(BCN・大蔵大輔)