売却厳禁なクルマとは? 手放したが最後再入手が難しい国産スポーツ4選
25年ルールで北米輸出が盛んな車種も高騰
愛着のあるクルマだけど最近あまり乗らなくなったし、一旦手放して余裕ができたら買いなおそうかな……と思ったことがある人は少なくないだろう。とくに中古車として購入した場合はどうしてもその時の印象が強く、今でもその値段くらいで買えるようなイメージを持っているかもしれない。
しかし、気づけば価格が高騰し、再び手にするハードルが高くなっている車種も少なくないのだ。今回はそんな再入手のハードルが上がってしまいそうな車種をピックアップしたい。
1)日産スカイラインGT-R(R32型)
平成元年に登場した日本を代表するハイパフォーマンスカーであるR32型スカイラインGT-R。今となってはコンパクトなボディにハイチューンも許容するRB26DETT型エンジンにアテーサET-Sと名付けられた4WDシステムを持ち、登場から30年が経過した今でも一線級のパフォーマンスを持ち合わせているモデルだ。
底値の時代ではそれこそ車両本体価格50万円台というような個体もあったR32GT-Rだが、現在は安いものでも200万円以上は用意しないといけない状況だ。これは程度の悪いものが淘汰されたこともあるが、25年ルールによってアメリカへの輸出がOKになったことも影響していることは間違いない。
2)マツダ・ユーノス ロードスター
こちらも平成元年にデビューした名車の一台である初代ロードスター。絶滅寸前だったライトウエイトオープン2シーターに再び活気を与えたモデルとして自動車史に名を残すモデルと言っても過言ではない。今ではマツダが実施するレストアプロジェクトやパーツの復刻により、末永く楽しむ体制が整っていることもありがたいところだろう。
そんな初代ロードスターは、価格帯だけで見れば未だに車両価格20万円台程度の個体も見つけることができるが、問題はその程度。今、その価格帯で狙えるのは20万キロオーバーの修復歴アリというようなもので、当時だったら店頭に並ばないレベルのものが流通しているというワケなのだ。
今話題の最新スポーツの先代モデルも高騰
3)ホンダS2000
およそ30年ぶりに登場したホンダのFRモデルとして1999年にデビューしたS2000。2リッターながら250馬力を8300回転で発生する市販車としては異例の高回転型ハイパフォーマンスエンジンを搭載し、オープンカーとは思えない強靭なボディを持ったモデルだった。
新車当時は350万円ほどと気軽に購入できる価格ではなかったが、中古車相場は順調に下降を続けていた。しかし、最安値が100万円を切ったくらいから上昇に転じ、現在タマ数は減少傾向、価格は上昇傾向となっている。後継車種の噂が出ては消えている現在、まだまだ人気は続きそうだ。
4)トヨタ・スープラ(A80型)
新型が登場したばかりのスープラ。このご時世にピュアスポーツモデルを復活させたという点は素直に評価したいところではあるが、BMW製のエンジンや3ペダルMTがないなど、熱狂的なファンからすると物足りない点があるという声も聞こえてきている。
そこで再び注目を集めているのが先代モデルのA80系だ。元々台数が多い車種ではなかったが、生産終了から15年以上が経過し、程度の良い個体は値上がる一方。ATでNAのモデルであれば100万円前後で狙えるものもあるが、おそらくラストチャンスとなるだろう。