アンディ・ウォーホルの失われた実験作、Amigaのフロッピーから発掘
旧式メディアとレガシーフォーマットからの復元を担当したのは、 Carnegie Museum of Arts (CMOA) とカーネギーメロン大学コンピュータクラブの専門家チーム。
「発掘」の様子はドキュメンタリー The Invisible Photograph, Part II - Trapped: Andy Warhol's Amiga Experiments としてまとめられ、5月12日にはオンラインで一般公開される予定です。
フロッピーディスクとAmigaはウォーホルの遺品として1994年からコレクションに収められていたものの、ファイル形式やフォーマットなどが古く発見されないまま20年近くが経過していました。
発掘のきっかけとなったのは、アーティスト Cory Arcangel 氏がたまたま YouTube で、当時のウォーホルがコモドールのAmigaプロモーションに協力してグラフィック機能をデモする様子の動画を見かけたことから。
ウォーホルのフロッピーディスクに当時の習作が残っている可能性があると考えたArcangel氏はウォーホル美術館にコンタクトをとり、2011年にはウォーホル美術館のキュレーターやアーカイビストを始め、レトロ計算機や旧式物理メディア・旧式フォーマットの扱いに強いカーネギーメロン大学コンピュータクラブ、Carnegie Museum of Arts などのスタッフによる発掘プロジェクトが開始されました。
復元された画像は20数点。いずれも完成した作品というよりは、Amigaという新しい道具を試す過程でできた習作や試行錯誤の形跡に近いものですが、キャンベルのスープ缶などウォーホルの作品としてよく知られた題材が多く使われています。
プロジェクトを指揮した CMOA は発掘・復元の様子をドキュメンタリー作品 The Invisible Photograph, Part II - Trapped: Andy Warhol's Amiga Experiments としてまとめ、5月10日からCMOAでプレミア上映パーティーを開催します。そののち5月12日には、www.nowseethis.orgでウェブ公開される予定。
複製が容易なデジタルフォーマットの力は本人も忘れた若気の至りを永久クラウド公開する方面で猛威を振るっていますが、ネットがまだ普及せず計算機がスタンドアロンで使われた時期は、紙よりも儚い物理メディアや独自フォーマットのおかげで、近くても手が届かないデータの空白期になるのかもしれません。
