担当M(以下M):いよいよ開幕が近づいてきました。恒例のJ1全チーム大胆予想をお願いします。

ラモス(以下R):では去年の順位表に従って考えましょう。ということで、ディフェンシブチャンピオンの名古屋から。

M:大量の選手入れ替えはありませんでした。

R:数年かかってじっくりと戦力を充実させていますからね。マギヌンはいなくなったけれど、清水からきた藤本、金崎がいますからね。今年も優勝争いの中心だと思います。

M:去年の2位はG大阪です。

R:このメンバーでしばらく優勝していないことが不思議でしたが、今年はちょっと様子が違いますね。攻撃陣をどうするのか考えないと、このままでは優勝レースには絡めないんじゃないかと思います。たぶん途中で補強しようということで、そこから本来の強さを発揮するのではないでしょうか。

M:3位のC大阪は快進撃を見せました。

R:勢いがありましたね。ですが、家長、アマラオ、アドリアーノがいなくなって今年は苦しくなると思います。キム・ポギョンは楽しみですが、今シーズンは他のチームからマークされているでしょうからね。

M:4位だった鹿島は復活なるでしょうか。

R:本田を獲得したことで、ボランチのバリエーションができるでしょうね。中田がいろいろなポジションをこなせるから、試合の途中で守備ラインを変化させられるという状況対応力もあります。田代が成長して帰ってきたし、カルロンも得点能力が高いと言われています。あとは本山がどこまでプレーできるかが鍵でしょう。本山がいればまるで違いますよ。今年も首位争いをするのは間違いないでしょうね。

M:5位だった川崎はヴィトール・ジュニオールもいなくなってブラジル人はジュニーニョだけになりました。

R:攻撃陣が苦しくなりましたね。相馬新監督の悩みどころです。ですが中盤でいえば、放出した谷口はもったいなかったものの、獲得した柴崎は代表クラスに育つ選手。柴崎が入ったことで中村が今までやっていた役割を分担できるでしょうし、そのぶん中村が攻撃に絡めるでしょうから……うまくすれば去年の順位ぐらいまではいけるでしょうね。

M:続いて選手が大量に入れ替わった清水です。

R:ここは本当に大変だと思いますよ。これまでチームの中心だった柱がなくなりましたからね。いなくなった選手と同等以上のプレーヤーたちを補強しないと、どんな監督が来ても苦しくなるのは間違いないでしょう。小林と小野のコンビは楽しみだし、高原の目が覚めてくれるのも期待しているけど、今年の清水は残留争いする順位まで下がることも考えられると思います。

M:広島は去年の6位から上を狙えるでしょうか。

R:ストヤノフがいなくなったのはもったいないですね。槙野もいないし、去年ほどうまくいくとは思えません。せっかく形ができていたのに、この戦力では今年苦しくなると思いますね。

M:7位の横浜FMも大量に選手を入れ替えました。

R:ベテラン選手がいなくなったのですが、僕はこれで若い選手たちがノビノビとプレーできるのではないかと思っています。木村監督がチーム作りを進めたという感じが伝わってきます。獲得した小林は1対1が長友くらい強いし、青山も来たので守備については問題ないでしょう。あとは攻撃力のある外国籍選手を取らないと得点力が心配です。それでも今年上昇することは間違いないだろうと思います。

M:去年の序盤戦は苦しんだ新潟でしたが最終的には8位にまで上昇しました。

R:マルシオ・リシャルデスと永田がいなくなった影響は大きいでしょう。黒崎監督は苦労すると思いますよ。去年チームを立て直した手腕を、今年はさらに発揮しないとダメでしょうね。

M:では去年の9位以下のチームと昇格組については次回に。