女性15人が崩れ落ちた、金正恩式「残酷ショー」の衝撃場面
不純録画物――すなわち韓流ドラマなど外部から流入した「違法映像」の視聴・流布の罪で死刑判決を受けていた金光赫(キム・グァンヒョク)北朝鮮空軍司令官の親族が、金正恩総書記の特別指示によって処刑直前に救済されたことが、現地消息筋により伝えられた。
死刑制度を巡る北朝鮮の問題点は山ほどあるが、恣意的(場当たり的)な法の執行もそのひとつだ。そして、その裏にあるのが、人々を恐怖心で操る金正恩氏の統治手法だ。
2013年には北部・両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)で、公開裁判に引き出された15人の女性らの身の上に、こんな出来事が起きた。容疑は薬物関連や人身売買など重罰の対象となるもので、処刑されることも珍しくない。
しかし、土壇場で奇跡が起きた。判決で、「最高指導者(金正恩氏)の寛大な措置により、再起の機会を与える」として無罪が宣告されたのだ。本人たちにとっても見守る人々にとっても、さぞや衝撃的な展開だったことだろう。
こうした例は、金正恩政権が本格的に始動した2012年から2015年にかけて、複数あったことが韓国のNGOの調査でわかっている。
(参考記事:300人が青ざめた、金正恩「お嬢さま処刑」の見せしめショー)
急死に一生を得た被告とその家族は、その場に崩れ落ち号泣したという。特に上述した恵山の件では、保衛部(秘密警察)が無罪となった女性らをバスに乗せ、わざわざ自宅まで送っていく「オマケ」まで付いた。
こうした劇場型の統治手法は、金正恩氏が好んで用いるものだ。冒頭で述べた空軍司令官の甥の一件も、半ば仕込まれたものである可能性もある。
しかし金正恩政権が発足した当初こそ、北朝鮮国民は” 新鮮”なこのやり方から、ある程度のインパクトを受けたかもしれないが、現在の雰囲気は違う。今回の一件は対象が特権階級でもあるだけに、「不公平だ」として反発する空気の方が強いと消息筋は述べている。
