先月6日、現代自動車労使が蔚山工場で賃金交渉の顔合わせをする様子。[写真 聯合ニュース]

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「根本的な生産性を上げ毎日の行動を確実な成果につなげるという覚悟だ」。

世界最大の自動車メーカーであるトヨタの鬼頭圭介労組委員長が3月の労使協議会でした発言だ。賃金交渉の席で経営陣ではなく労組が自ら生産性を高めると確約する「見慣れない」姿だ。韓国の主要企業が「N%成果給」をめぐり不和を生じさせる中で、韓国にもトヨタのような協力的労使関係が必要だという指摘が出ている。

韓国経営者総連合会(経総)は1日、「トヨタ労使関係の示唆点」と題する報告書を発表し、最近の労使関係の問題点として▽企業利益分配要求など「分配的交渉」▽改正労組法施行による混乱増加▽ストと過激闘争蔓延――などを挙げた。続けてトヨタ労使が今年の労使協議会で見せた共生の努力が示唆点を与えるとした。

報告書によると、鬼頭委員長は2月の1回目の労使協議会で、「品質問題で度重なる生産計画の変動やリコール対応など多大なご迷惑をかけしている」とし、変革の妨げになることがあるならば聖域なく見直していくとした。また、これまでのやり方を続けるならば固定費は上がるばかりで、自ら変えるという覚悟が不足していたとも述べた。

人工知能(AI)を受け入れ付加価値を創出しようという提案も労組から先に出てきた。トヨタ労組の秋山大樹副委員長は、AIをツールとして使うだけでなく、自分ができる技術は何か、付加価値は何かを悩み、あらゆることを新しくする覚悟だと強調した。会社側は賃金をめぐって戦う「春闘」ではなく課題を共有する「春共」に進もうと決議した。

一方、トヨタと競争している現代自動車グループは3月10日の労働組合および労働関係調整法改正案の施行後初めての賃金交渉で難航が予想される。現代自動車労組は純利益の30%の成果給支給と賞与金800%引き上げ、週4.5日制勤務などを要求している。ここにAI導入時に雇用を保障しろという要求も盛り込まれた。2025年の現代自動車の純利益10兆3648億ウォンを考慮すれば成果給として3兆ウォン以上を支給しろという要求だ。昨年トヨタと現代自動車はともに過去最大の売り上げを記録したが、営業利益はむしろ減少し収益性危機に置かれている。ここに電動化と自動運転にかかる投資規模はますます大きくなる状況だ。

利益配分要求は労働界で全方向に拡散している。起亜、HD現代重工業、LGユープラスでは営業利益の30%の成果給、カカオは10%の成果給要求が出てきた。業況が良くない石油化学や鉄鋼業界でも分配要求が激しい。LG化学労組は子会社LGエナジーソリューションの配当収益を社員と分けるよう要求した。現代製鉄労組も成果給150%引き上げを要求するという。経総の李東根(イ・ドングン)常勤副会長は「過度な利益分配を要求する事例が増加しているが、世界の自動車業界1位の企業でさえ労組が先に生き残り戦略を悩んでいる点は韓国の労使関係に示唆するところが大きい」と指摘した。

韓国労働研究院のオ・ゲテク労使関係研究本部長は「労使は次世代労働市場をどのように導いていくのかに対する社会的責務があり、成果配分だけ議論するのは名分が落ちる。変化の中でどのように生き残るのか、その議論を必ず一緒にしなければならない」と話した。