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 ◇パ・リーグ 楽天8―5ロッテ(2026年5月24日 楽天モバイル

 楽天に「いてまえ」の香りが漂う。平良が豪快にフルスイング。「初回8点」の猛攻を締めたのは、売り出し中の1番打者だ。

 「1打席目が終わってホッとしている暇もなかった。次の1点、という意識が8点につながった」。初回に打者11人で8安打と、23分間も打ちまくった。5点を奪い、なお2死二、三塁で平良が2度目の打席に入り、左翼へ6号3ラン。18年4月15日西武戦以来の球団タイ記録となる「初回8点」を挙げた。

 2試合連続、今季13度目の2桁安打。打線てこ入れのため、山下勝巳打撃コーチが前日に2軍から1軍に合流した。「甘いボールは手を出していこうと言うたけど…。ここまで積極的に一生懸命手を出してくれるとは思わんかった」と喜ぶ。

 山下コーチは現役時代、00〜04年に近鉄でプレー。分配ドラフトで05年に楽天に移籍し、引退後はスカウトなどを務めた。近鉄在籍時はT・ローズ、中村紀洋らが豪打を誇る「いてまえ打線」が球界を席巻。その迫力を肌で知る同コーチは「(楽天も)こんなもんじゃない。追い越せるような打線になってもらいたい」と期待した。

 平良は初回先頭では左前打。2打席目の6号3ランで、浅村を抜いてチームトップに立った。本塁打の際はその4番打者からグミをもらうのが恒例。この日は試合前に「凄い、いい匂いがした」と浅村のせっけん系の香水も分けてもらった。「これで絶対ホームラン打てるで」。大阪出身でこちらも「いてまえ」系の主砲に予告され、一発が生まれた。

 2回以降は無得点の「スミ8」勝利で連敗を5でストップ。交流戦も、いてまえ魂で最下位からの反攻を狙う。(鈴木 勝巳)

 ≪97年西武が“スミ10”≫楽天が初回の8点を守り切り8―5で勝利。チームの初回8得点以上は18年4月15日西武戦の8点以来8年ぶり2度目だ。また、2リーグ制以降、初回に8点以上を奪いながら2回以降無得点だったのは

62年7月22日(対大毎)

近鉄8000000008

77年6月28日(対阪神)

巨人80000000X8

97年6月27日(対近鉄)

西武100000000X10

26年5月24日(対ロッテ)

楽天80000000X8 と29年ぶり4チーム目の珍記録になった。

 ▽いてまえ打線 2004年に消滅した近鉄バファローズの攻撃的打線の愛称。1980年代に自然発生したもので、90年代には広く定着。ブライアントやタフィー・ローズ、中村紀洋や球史に残る強打者を多数輩出した。「いてまえ」とは大阪弁で「やってしまえ」の意味を持ち、圧倒的な長打力と破壊力で畳みかける打線をイメージしている。