グーグルの検索バー、ここ数年で最大のアップデート Google I/O 2026

(CNN)グーグルは19日、年次開発者会議「Google I/O 2026」で検索エンジン、人工知能(AI)アシスタント「Gemini(ジェミニ)」、その他のサービス向けに多数のAI搭載機能を発表した。これは、数十年にわたる同社のビジネスモデルを人工知能の時代に合わせて刷新する最新の取り組みの一環だ。新たなインターネット時代で優位に立つべく、グーグルはユーザーがグーグル検索をする機会を減らそうとしている。
今回のアップデートには、ユーザーに代わってウェブをクローリングできる新たな検索バーや、一定期間にわたって自律的に動作できるジェミニの新モードなどが含まれる。
こうした変化により、グーグルの検索エンジンは現在の最大の競合であるアンソロピックやオープンAIに近づくことになる。両社の高度なAIモデルは、検索ツールやウェブブラウザーの役割を一部担うようになっている。
刷新された検索機能今回刷新された検索エンジンは、同社の新モデル「ジェミニ3.5フラッシュ」上で動作する。AIへの移行と従来型検索からの脱却という点で、これまでで最大の転換となり得るものだ。
新しい検索フィールドは、ジェミニや「ChatGPT(チャットGPT)」に入力したり話しかけたりするときのような、より会話的な長いクエリに対応できるよう拡張されている。
グーグルの検索エンジンで特定のトピックを自律的に追跡・調査できる「エージェント」を作成できるようになる。グーグルによれば、アパート探しやアパレルの新作発売など、時間をかけて発表や掲載を追いかける必要があるタスクに役立つという。
特定のリクエストに応じたカスタムビジュアルやミニアプリも生成するようになる。例えば、ユーザーの位置情報、天気データ、グーグルアカウントに連携したアプリを組み合わせたフィットネストラッカーの作成などが考えられる。
新機能「スパーク」グーグルはAI搭載のジェミニを発表して以降、このアシスタントをメインの検索エンジンと差別化することに苦心してきた。バックグラウンドでタスクを処理できるジェミニの新モード「スパーク」は、その差別化を図る最新の試みだ。スパークは、クレジットカードの明細やメールの受信箱をチェックして重要な最新情報を通知したり、サマリーやToDoリストを作成したりといった、継続的な長期タスクをこなせるようになる。
自律的な機能へ注力する姿勢は、今年に入ってシリコンバレーで話題を呼んだAIエージェント「オープンクロー」に対応するもののようだ。オープンクローは、ユーザーが常に指示を与えなくてもプログラムやコマンドを実行する能力で注目を集めた。
AGIの構築グーグルは今回のアップデートによって、汎用(はんよう)人工知能(AGI)開発という大きな目標に近づくことを期待している。AGIは、AIが幅広い分野で人間と同等の知性を持つとされる理論上の段階だ。オープンAI、メタをはじめとする各社は、その実現に向けてしのぎを削っている。
しかしAGIが実現するには、AIが自らの知性をアップデートする能力をさらに向上させる必要があると、グーグル・ディープマインドAI研究所の最高技術責任者(CTO)でグーグルの最高AIアーキテクトを務めるコライ・カブクチョグル氏は述べた。
ビジネス向けAI製品においては、アンソロピックとオープンAIがグーグルの先を行くと広く認識されている。アンソロピックは今年、コーディングのほか、金融などの事務作業向けの新しいモデルやAIエージェントを矢継ぎ早にリリースしている。財務プラットフォームのランプが米国企業5万社超のAI企業との契約・取引データを分析したところによれば、4月の米国におけるビジネス向け有料AIサブスクリプションのシェアはアンソロピックが34.4%、オープンAIが32.3%であったのに対し、グーグルのシェアはわずか4.5%にとどまった。
それでもグーグルは多くの企業と同様、この技術に将来を賭けている。アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は会議に先立ち、記者発表で、ジェミニの月間アクティブユーザー数は現在9億人を上回り、今年のAIインフラとチップ関連の支出は1800〜1900億ドル(約28兆〜30兆円)に達する見込みだと明かした。
