広島テレビ放送

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 災害時のペットとの避難についてお伝えします。

 ペットも避難所にやってくるイメージは持っていますか?
 国は、飼い主がペットを連れて避難する「同行避難」を推進していて、今後より促進していく方針なので、広島市をはじめ多くの自治体で、基本的には一緒に避難して大丈夫です。
 ただ、ポイントがあります。避難所には動物が苦手な人もいるので、基本的には避難所では、人とペットは分かれて過ごすことになります。

 実際にシミュレーションすると、様々な気付きが出てきました。
 飼い主と一緒に坂の上を目指す犬たち。広島市安佐南区にある豪雨災害伝承館で開催されたペットとの避難訓練です。避難所に着いたら、まずは受付用紙に記入します。

■塚原 美緒 記者リポート
「こちらの受付で、いま見ると、わんちゃんの種類だけではなく、予防接種をしているかどうか、そういったあたりも詳しく記入されています。」

 避難所では、飼い主とペットは同じ部屋では過ごせないことが、ほとんどです。ペットの情報は、事前に共有しておかなければいけません。

 3匹のトイプードルを連れた岡田さん親子です。2014年の広島土砂災害で、家のそばに流れてきた土砂に恐怖を感じた経験から、この訓練に参加しました。

■塚原 美緒 記者
「もし警報とか出されたりしたとき、避難所に行くのをためらってしまいますか?」

■岡田 朋子 さん
「ためらうかもしれないです。わんちゃんをみんなが好きってわけではないから。」

■岡田 富美子 さん
「雨のニュースを見るのが怖いです。逃げないといけないけど(犬を気にして)逃げられないみたいな。」

 動物が苦手な人や、アレルギーを持つ人もいる可能性がある避難所。そのためペットは飼い主と離れ、ケージなどの中で過ごすことになりますが・・・。

■岡田 朋子 さん
「ハウスしてごらん、ハウス。」
「自分家のじゃないと、匂いが気になっているかもしれないので、普段使っているものがいるのかなと。」

 実は訓練中、犬たちが最も苦戦していたのがこれでした。

■飼い主
「いつもだったら、かけ声ひとつで号令で入れます。今は、もう後ろ足も震えていて、こうなるとは思わなかったです。」

 慣れない環境に、初めて会う人たち。避難所では、ペットも普段どおりにはいかない場合があるようです。

Q.きょう参加してみてどうだった?
■岡田 朋子 さん
「どのクレートにも、入れるようにしておかないといけないんだなと、おやつがなくても『ハウス』の一言で入れるように、日々家でもやらないといけないなと。」

 災害時の避難所では、避難者とペットを巡るトラブルが後を絶たないのが現状です。

■ペット災害危機管理士会 上野 貴子 理事
「西日本豪雨や広島土砂災害でも、『ペットがいるから避難ができなかった』とか『避難所にいても困るのでは』という話があった。普段から飼育のマナーを上げていけば『ペットがいるから困る』ではなくて、『ペットも一緒に中にどうぞ』と言ってもらえるように変わってくると思う。」

 過去の災害では、ペットと避難できないと思って避難をためらったことで亡くなった方もいるとされるので、ペットと一緒に避難するための備えが大切です。

 ペット避難の備えとして、予防注射やノミ・ダニの駆除、ケージやキャリーバックに入ることに慣れさせる、むやみに吠えたり怖がったりしないよう他人に慣れさせる、少なくとも5日分のペットフードや水、トイレ用品などが必要です。(広島市ガイドブックより)

 今回の訓練では、首輪に札を装着した犬が見られました。
 迷子札に加え、狂犬病予防注射の注射済票や、自治体で登録された犬鑑札が付いていると、万が一の際にも安心です。

 ペットを飼っていない人も、避難所にはペットが来る可能性があることを、頭の片隅に置いておいてください。

【テレビ派 2026年5月13日 放送】